神戸新聞・みなと銀行 共同アンケート
一般財団法人ひょうご経済研究所協力

リーマン・ショック10年
中小企業の影響を探る

米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、戦後最大級の経済危機を引き起こした「リーマン・ショック」から9月15日で丸10年。神戸新聞社とみなと銀行(神戸市中央区)は、兵庫県内の中小企業1882社を対象にアンケートを実施し、リーマン・ショックの業況への影響や各企業の対策などの実情をあらためて探りました。

  

01 QUESTION

リーマン・ショック前に比べて直近の利益は

従業員10人以下企業の「増加」少なく

増加

変わらず

減少

無回答

 有効回答1397社のうち2割がリーマン前の水準に利益が回復していないと答えました。規模別では、従業員10人以下の企業で回復の遅れが目立ち、戦後最長に迫る現在の好況の波に、小規模企業ほど乗り切れていないことが分かります。

  

02QUESTION

リーマン・ショック時の影響が、今も残っていますか。

「影響残っている」が
1割

  

03QUESTION

リーマン・ショック時にどのような影響がありましたか?

 

「仕事量の減少」が断トツ

 「仕事量の減少」が635社(45・5%)で最多。自動車や関連部品の生産が大きく落ち込んだことなどが背景にあるようです。「単価の下落」が334社(23・9%)。各業界で低価格競争が繰り広げられたことから「競争の激化」を選んだ企業も191社(13・7%)ありました。

  

04QUESTION

リーマン・ショック時に「影響がなかった」と答えた業種ごとの比率

 

「医療・福祉」を除く全業種に影響

 「医療・福祉」以外の全ての業種で、過半数以上の企業が何らかの影響を受けていたことが分かりました。「得意先の業績不振のあおりを受けた形で仕事が減った」(神戸市・卸売業)などの記述が回答にあり、影響が拡大していった様子がうかがえます。

  

05QUESTION

リーマン・ショック時に取り組んだ対応策は

 

賃金カット最多、人員削減も

 最多は「給与・賞与を削減」で482社(34・6%)。「従業員の削減」が239社(17・2%)、「金融支援」が105社(7・6%)と続きました。苦境を乗り切るため、各社がリストラに踏み切りつつ金融機関との交渉に負われた姿が浮かび上がります。

  

06QUESTION

リーマン・ショック後に取り組んだ経営改革は

 

企業規模で格差あり

 「設備増強」「新分野への進出」「新製品の開発」「営業拠点の新設」に取り組んだ企業が目立ちます。新分野への進出では、小売業でのインターネット通販部門立ち上げのほか、建設業で保育や学習塾事業に進出するなど関連性の薄い異分野に挑戦する例もありました。規模別で見ると、従業員10人以下の企業は経営改革に取り組んだ割合自体が低く、積極的な投資を行う余裕がなかったことが分かります。

  

07QUESTION

アンケート企業のデータ

  • 所在地の分布
  • 業種別
  • 資本金別
  • 従業員数別

 アンケートは8月、県内1882社を対象に行いました。1439社が回答し、リーマン後の創業を除く1397社を有効回答としました。分析では一般財団法人ひょうご経済研究所の協力をいただきました。

みなと銀行
http://www.minatobk.co.jp/
一般財団法人ひょうご経済研究所
http://www.heri.or.jp/