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「演劇が子どもたちにとっていかに重要か、今回のことで思い直した」と話す森もりこさん=神戸市垂水区東舞子町、劇団自由人会
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「演劇が子どもたちにとっていかに重要か、今回のことで思い直した」と話す森もりこさん=神戸市垂水区東舞子町、劇団自由人会

「演劇が子どもたちにとっていかに重要か、今回のことで思い直した」と話す森もりこさん=神戸市垂水区東舞子町、劇団自由人会

「演劇が子どもたちにとっていかに重要か、今回のことで思い直した」と話す森もりこさん=神戸市垂水区東舞子町、劇団自由人会

 神戸・垂水の「自由人会」は、学校公演を中心に活動しているプロの劇団。1994年の設立以来、上演数は3500ステージを超える。けれども緊急事態宣言に伴い、1学期の上演予定は白紙に。収入も途絶えて苦しい状況が続くが、代表の森もりこさんは「演劇の役割を考え直す機会になった」と再始動の日に備えて意欲をかき立てる。

 同劇団は全国の中学や高校を巡演し、年間約80ステージをこなす。最近は人気小説が原作の青春劇「夢をかなえるゾウ 青春ロボット編」が好評で、今年も1学期に25公演を予定していたが、すべて延期・中止となった。

 劇団には役者や事務員ら15人が所属していますが、当面は収入のあてがまったくありません。公演の時にはフリーランスの役者にも声をかけ、20人ほどのチームで全国を巡演しますが、彼らへの発注もできません。学校に営業活動をしようにも、現状では学校自体の行事予定がはっきりしない。

 一方、何もしなくても事務所の家賃など出て行くお金は発生する。団員に給与カットをお願いするなど経費削減に努め、インターネットを通じて活動資金の寄付の呼び掛けも始めました。プロの劇団が神戸から減ることのないよう、何としても終息まで持ちこたえなくては。

 少子化による学校の統廃合などが影響し、演劇鑑賞会を開く学校は減少傾向にあるという。コロナ禍の中、国の支援も期待薄だ。新しい演劇のかたちが問われている。

 演劇鑑賞というのは、非日常の世界へ足を踏み入れること。想像を膨らませ自分なりに物語を補いながら舞台を楽しむ。そのことによって想像力が培われ、現実の世界でも役立ちます。

 例えば、いじめの問題がそうです。「自分がいじめられたらどうだろう」と、相手の気持ちに思いを巡らせる。客観的に物事を見る力が養われるんですね。だから中高生ぐらいの年齢で演劇に触れておくことは大切。そういった利点をもっと訴えていきたいのです。

 こんなことを考えるようになったのは、皮肉なことですがコロナでやることがなくなったおかげかもしれません。ずっと演劇を続けてきた私には当たり前のことだったから。舞台活動が再開できる日には、レベルアップした自由人会をご覧に入れられると思っています。

(溝田幸弘)

【もり・もりこ】1955年生まれ、大阪市出身。県内12団体が加盟する兵庫県劇団協議会の代表も務める。

2020/5/5
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