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現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供) 阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)
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現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供)

阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)

  • 現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供)
  • 阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)

現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供) 阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)

現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供)

阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)

  • 現役のころ、不振が続いたときに支えにした「背暗向明」という言葉を書き、エールを送る新井貴浩さん(本人提供)
  • 阪神時代の新井さん=2013年、甲子園球場(撮影・飯室逸平)

 新型コロナウイルス禍で踏ん張る人々に、プロ野球広島や阪神で活躍した新井貴浩さん(43)がエールを送っている。神戸市在住で、このほど医療従事者への感謝の言葉を添え、同市にマスク2万枚を寄贈した新井さん。神戸新聞の電話インタビューに応じ、人気球団の4番打者でありながら幾度も不振に苦しんだ自身の経験と現状を重ね、「幸せと不幸せは交互にやってくる。苦しかったこと、悔しかったことが今の自分をつくっている。苦しいときを乗り越えた経験が多いほど、人に優しくなれる」と語る。

 新井さんは1999年にドラフト6位で広島に入団し、強打の内野手として2005年に本塁打王を獲得した。08年に阪神に移籍。11年には打点王に輝いたが不振もあり、15年に広島に復帰した。翌年、25年ぶりのリーグ優勝に貢献し、最優秀選手(MVP)に選ばれた。

 現在はプロ野球解説者を務めるが、新型コロナにより今年のオープン戦は無観客試合に。感染拡大に伴い、解説だけでなく、講演やゲスト出演など、先々まで決まっていた仕事は9割以上がキャンセルになった。

 無観客試合について「11年の東日本大震災直後の無観客試合を思い出しました。観客がいない中で淡々と9回が過ぎていくむなしさ。ファンの存在があってこそプロ野球は成り立つんだ、と改めて感じた」という。

 東日本大震災後、日本プロ野球選手会会長としてセ・リーグの開幕延期を要望した。

 「あのときは、生きることに精いっぱいでテレビなど見られない被災者に、プロ野球が何ができるのかと悩みました。でも、先に延期を決めていたパ・リーグとの同時開幕という目的ははっきりしていた」と振り返る。一方で先の見えないコロナ禍には、「家族が最期をみとれず亡くなった、感染者の報道に衝撃を受けました。今日水が飲めて、食事ができることに感謝しなければ」と話す。

 一方、緊急事態宣言が出て、家族との時間が増えたという。「引退して2年目ですが、今回みたいに長時間家族と一緒にいるのは初めて。献身的に子どもの世話をする妻の姿を見たり、子どもといろんな話をしたりするのは新鮮です。男の子2人なので、部屋の中で紙で作ったボールを一緒に打って楽しんでいます」

 広島時代も阪神時代も打てない時期があった。「不振が続くと、お客さんもスポーツ新聞も当たりがきつくなります。そんなときは、どうしても悪い情報を拾いがちになってしまう。自分が犯罪者になったような気分になるときさえありました。でも、逃げたらだめだと。逃げずに向かっている限りは負けない、とずっと思っていました」

 そのとき大事にしていた言葉が「背暗向明」という仏教用語だった。「暗い方を振り返るな、明るい光が差す方にひたすら向かって行け」という意味で、それが今の社会情勢にこそ大切だと考えているという。

 共に広島をリーグ優勝に導いた黒田博樹さんと話したことがきっかけで、神戸市へのマスク寄贈を思い立った新井さん。医療従事者や感染者に対し、誹謗中傷があることを悲しむ。

 「生かされているという気持ちを持てば、そういう発想にはならない。『自分があって、世の中がある』のではなく、『世の中があって、自分がある』のではないでしょうか。外出自粛などでストレスがたまる逆境だからこそ、人としての本質が出てくると思います」(霍見真一郎)

2020/5/13
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