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丹波立杭陶磁器協同組合理事長 市野秀之さん 大勢の人でにぎわった昨年10月の「丹波焼陶器まつり」=丹波篠山市今田町
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丹波立杭陶磁器協同組合理事長 市野秀之さん

大勢の人でにぎわった昨年10月の「丹波焼陶器まつり」=丹波篠山市今田町

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丹波立杭陶磁器協同組合理事長 市野秀之さん 大勢の人でにぎわった昨年10月の「丹波焼陶器まつり」=丹波篠山市今田町

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大勢の人でにぎわった昨年10月の「丹波焼陶器まつり」=丹波篠山市今田町

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■素朴な器は心を豊かに

 日本六古窯(こよう)の一つとして知られ、800年以上の歴史を誇る丹波焼。丹波篠山市の今田(こんだ)地区に軒を連ねる約60軒の窯元は、書き入れ時のゴールデンウイークを休業状態で過ごした。収入は絶たれているが、窯元の一人で丹波立杭(たちくい)陶磁器協同組合理事長の市野秀之さん(56)は「ステイホーム期間中だからこそ気づいてもらえる丹波焼の魅力がある」と信じている。

窯元が並ぶエリアを、新緑を見ながら散策する楽しみ方が今年はできなかった。窯元の作品を1カ所で展示、販売している拠点施設「陶(すえ)の郷(さと)」も休館している。

 作品をどれだけつくっても販路がない状態が続いています。販売イベントが次々と延期や中止になったほか、周辺の観光施設が休館し、土産物コーナーでの委託販売も成り立っていません。飲食店からの食器の注文や百貨店での個展、文化センターでの陶芸教室もなくなりました。

 唯一の希望はネット販売で、丹波焼公式サイトの売り上げは3倍になりましたが焼け石に水です。緊急事態宣言が解除されても、急にV字回復することは想定できません。しかし、ファンから「陶の郷はいつ再開するの?」といった問い合わせは相次いでおり、丹波焼に対する高い期待があることは実感しています。

つらい時期が続いているが、作家は未来への展望を描きながら創作意欲を維持し続ける必要がある。

 昔は陶芸ファンといえば年配の人、というイメージが強かったのですが、最近は若い人にも愛されるようになりました。休業が続き、時間があるからこそ、じっくり考え、手間がかかる器をつくったり、新作を手掛けたり、努力を続けています。

 理事長としても、窯元の一人ひとりが意欲を持てるよう、明るい情報を積極的に流しています。例えば、延期となった販売イベントも、密閉、密集、密接の「3密」を防ぐ形で初夏に開く計画です。

 素朴であたたかな丹波焼の器は、食卓や家庭に彩りを与えます。ステイホーム期間の今、家族でゆっくり食事やおやつを楽しむ時間が増えています。丹波焼の食器に盛り付けられる機会もあるでしょう。使い心地の良さが、大人にも子どもにも分かってもらえる機会になっているはずです。

 丹波焼の器は、生活必需品ではありませんが、心を豊かにするために不可欠なものだと自負しています。収入は途絶えていますが、再び販売できるようになったとき「コロナ以前より良くなった」と思ってもらえることを信じています。(井原尚基)

【いちの・ひでゆき】1963年、丹波篠山市生まれ。丹波焼の新しい可能性を模索する8人組「TANBA STYLE(タンバスタイル)」の一員としても知られる。昨年5月から丹波立杭陶磁器協同組合理事長。

2020/5/21
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