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院内感染の衝撃について語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之) 神戸新聞NEXT
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院内感染の衝撃について語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之)

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 神戸市立医療センター中央市民病院は、同市唯一の感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス患者をこれまで96人受け入れた。深刻な院内感染が発生しても、重症感染者を中心に治療し続けた同病院。このほど、幹部らが神戸新聞のインタビューに応じた。1人目は、着任早々、戦場のようなコロナの最前線で陣頭指揮に当たった木原康樹院長。直面したのは、想定を超える桁違いの感染力や、医療崩壊の危機だった。(霍見真一郎、井川朋宏)

 -3月31日に対策本部会議が開かれ、病院としてのコロナ体制が強化された。

 「細谷亮前院長の最終日で私の着任前日だった。重症患者が増えたため、個室管理から病棟全体での管理に切り替え、防御措置を取った専門の職員しか入れない状態に、体制を一段引き上げた。前任(広島大副学長)の地から移ってきて約1週間。戦闘モードに入る病院の司令官となる覚悟をした」

 「着任時点では、感染症用に陰圧設備がある9階の10室は、まだコロナ患者であふれてはいなかった。しかし軽症者が日々増加し、9階西側の病棟全体をコロナ対応にすべく、ほかの病気の入院患者を急いで移動させ始めた。ところが、移動対象者から感染者が1人出た。着任9日目だった」

 -そこから計36人まで院内感染が広がった。

 「これまでで一番苦しかったのは、職員や患者計13人に院内感染が広がっているのが分かったとき。4月11日に記者会見を開くとともに、強い恐怖感を抱く職員に積極的に情報を開示して、院内の動揺を鎮めた」

 「職員に対する誹謗(ひぼう)中傷は、今も続いている。一般市民からすると、中央市民病院に行くとウイルスにうつるかもしれないという不安があるのだろう。しかしそれは少し違う。もしそうだったら、われわれはここで毎日働けない。またこの院内感染は、職員の誰かがやるべきことをやらずに起こったのではない、ということも伝えていかなければと思っていた」

 -4月11日以降、外来、救急、手術と病院機能を縮小していった。

 「コロナ患者を除くと、中央市民病院の長い歴史で初めて、3次救急を止めた。入院患者が退院する一方、新規患者は入らず、病床稼働率は前代未聞のレベルまで落ちた」

 -院内感染は何が原因だったのか。

 「職員は、これまでの感染症の経験から培われた感染防御策を適切にやっていた。だが、まるで裏口からウイルスが入ってきたかのように破られた。想定していたより、新型コロナの感染伝播(でんぱ)力が1桁も2桁も強いことが分かった」

 「エーロゾル(微粒子)など空気感染に近いような状況が起きることなども、あまり分かっていなかった。それまでは飛沫(ひまつ)感染と言われ、必ずしも陰圧設備は必要ないとされていた。しかし実際は空気を遮断する必要があった。また、発症していなくても感染しているケースがあるということが、事態をより難しくした。この『グレー』患者の扱いは、今も重い課題だ」

2020/6/16
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