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感染拡大「第2波」への備えについて語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之)
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感染拡大「第2波」への備えについて語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之)

感染拡大「第2波」への備えについて語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之)

感染拡大「第2波」への備えについて語る木原康樹院長=神戸市中央区港島南町2、市立医療センター中央市民病院(撮影・鈴木雅之)

 神戸市唯一の感染症指定医療機関として、新型コロナウイルス患者を受け入れてきた市立医療センター中央市民病院(同市中央区)。院内感染の経験で得た教訓も踏まえ、神戸市は今月2日、同病院の駐車場にコロナ重症者専用の臨時病棟を建設すると発表。木原康樹院長は「感染の第2波への備えでは、地域連携が鍵となる」と話す。

 -院内感染により、職員延べ349人が自宅待機に。

 「自宅待機後に熱が出てPCR検査で陽性になった職員が複数いた。判断は正しかったと思う。だが、病院運営には大きな影響が出た。年度初めで、新しく入った医師や看護師の教育係が、自宅待機や他部署への応援で確保できないケースも多数起きた。さらにコロナ患者に対応した職員の配置を変える場合、症状がなくても2週間の自宅待機を挟んだ。さらなる院内感染は、絶対許されなかった」

 「中央市民病院は、最も厳しい感染症に対応できる『第1種感染症指定機関』。極めて高い致死率のエボラ出血熱さえ処置できる陰圧個室を10室備えるが、想定するのはその範囲内の患者数だ。今回のようなパンデミック(世界的大流行)ではあふれる。そこで、病院が持つ通常医療の機能を代用したため、設備も職員も本来求められる能力を十分発揮できなかった」

 -「医療崩壊」が頭をよぎったことはあったか。

 「数十人の新型コロナ患者を見るために、ほかの機能が止まった。外来も救急も、一時ほぼ停止状態に。病院の医療収入は激減し、帳簿上に大変な数字が並ぶことが予想される。新型コロナに強いスポットライトが当たり、まわりが見えなくなりかけている状態。コロナ以外の病気で、助けられていた多くの命が助けられなくなる可能性があった」

 -転機になったのは。

 「市が4月11日、宿泊療養施設を準備してくれたとき。軽症者を移せるようになり、態勢を立て直せた。どんどん入ってくるだけではもたない。入り口があれば必ず出口が要る」

 「中央市民病院が最後の砦(とりで)であり続けるためには、構造的にほかの病院とつながっていなければ。PCR検査が陰性だったり、発症後一定の期間が過ぎたりした患者を受ける機関や、重症患者の一部をみる機関があれば大変ありがたい」

 -臨時病棟もできる。

 「重症者1人を看護するには、最低10人は職員が要る。36の重症者病床を備える臨時病棟は、数百人以上の人的資源が必要な計算となる。中央市民病院だけで完璧に対処するには荷が重すぎる。第2波に向け、中央市民が持つ設備や職員の専門性を発揮するためにも、地域全体で支える仕組みが必要だ」

(聞き手・霍見真一郎、井川朋宏)

2020/6/17
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