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 新型コロナウイルスの影響について兵庫県内の72病院を対象に神戸新聞社がアンケートを実施したところ、県内で感染者が急増した4月は、回答した病院の9割超が「例年より収益が下がった」と答えた。感染を懸念し外来患者が減少したほか、各病院が手術や健康診断を控えており、10%以上の減収が7割を超え、30%以上も2割近くに達した。「かつて経験がないほど経営が逼迫(ひっぱく)している」とする病院もあり、公的な支援を求める声が相次いでいる。(霍見真一郎)

 7月上旬、県内で一定の病床数を有する72病院へ郵送で実施。選択、記述の22問についてメールやファクスなどで43病院(60%)から回答を得た。県内で感染が急拡大した4月の収益については、「上がった」とした1病院と、無回答の1病院を除いたすべての病院が「下がった」と答えた。

 下落幅を尋ねると、30%以上=8病院▽20~30%=6病院▽10~20%=17病院▽10%未満=9病院だった(1病院無回答)。感染者が多く出た神戸・阪神地域を中心に影響が大きかった。

 それぞれに要望を尋ねると、赤字補てんや感染症対策における補助など、少なくとも19病院が経済的支援を求めた。下落幅が30%以上と答えた病院には「(コロナ)陽性者を受け入れるかどうかに関係なく『災害』なので補償を一律に。民間は大変です」と切実な訴えもあった。

     ◇

 アンケートとは別に、病院経営への影響を対面取材した。コロナ患者を受け入れたある病院では4月、1億4300万円の赤字が出たという。一つの病棟をコロナ専用にするなどし、入院患者が減少。この病院の院長は「赤字かどうかぎりぎりで運営している急性期病院が、収益源としている入院が減ると影響が大きい。院内感染で手術や救急などがストップすれば、病院がつぶれかねない」と危機感をあらわにする。

 また、病院などを経営する法人関係者を取材すると、「第1波」を踏まえた今年の赤字幅を約5億円と見積もっていた。今後の感染状況次第でさらに数億円悪化し、経営継続が危ぶまれるという。

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■10%減収存続関わる/病院経営に詳しい伊関友伸・城西大教授(行政学)の話

 診療報酬の抑制策が続き内部留保がほとんどなくなっている各病院にとって、10%の減収は、存続に関わるほどの影響がある。30%以上というのは、存続が危ぶまれると言っていい。コロナ患者を積極的に受け入れた病院で減収幅が大きいのが、全国的な傾向で、自治体からの財政支援が乏しい民間病院は特に苦しい。財務が安定していなければ医療はできない。感染拡大の次の波に備えるため、診療報酬の一律上乗せなど国民的議論を急がないといけない。

2020/7/26
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