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「ゾンビの授業を通して学生には物の見方をつかんでほしい」と話す岡本健准教授=大阪府東大阪市 ゾンビになった岡本健准教授(本人提供) ゾンビに囲まれた岡本健准教授(本人提供)
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「ゾンビの授業を通して学生には物の見方をつかんでほしい」と話す岡本健准教授=大阪府東大阪市

ゾンビになった岡本健准教授(本人提供)

ゾンビに囲まれた岡本健准教授(本人提供)

  • 「ゾンビの授業を通して学生には物の見方をつかんでほしい」と話す岡本健准教授=大阪府東大阪市
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  • ゾンビに囲まれた岡本健准教授(本人提供)

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ゾンビになった岡本健准教授(本人提供)

ゾンビに囲まれた岡本健准教授(本人提供)

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  • ゾンビに囲まれた岡本健准教授(本人提供)

 フィクションの産物である映画とリアルは別物。分かっていても、猛威を振るう新型コロナウイルスに翻弄される現実社会と、パンデミック映画のストーリーが重なって見えてしまう。双方の関連を調べた海外の心理学研究も報じられている。ゾンビ映画に詳しい近畿大総合社会学部の岡本健准教授に聞いた。アフターコロナの世界は映画から見えますか?(竹内 章)

 「作品と現実を混ぜてはいけません。未来は予測できません」と「大学で学ぶゾンビ学」などの著書がある岡本准教授(観光学)。ゾンビを素材にした講義は、学生の間で人気カリキュラムになっている。

◇設定

 「未知の感染症への脅威やパニック、人間同士の諍(いさか)い。クリエーターらが想像力を膨らませ、荒唐無稽の設定に迫真性を持たせた結果、現実にも同じようなことが起きた。フィクションがリアルを先取りしたとはいえるでしょう」

 岡本さんによると、ゾンビが映画に初めて登場したのは「ホワイト・ゾンビ」(1932年)。70~80年代に「人を襲う」という設定が人気を呼び、停滞期を挟んで、2000年代に入ると「ウイルス感染が原因」「身体能力が向上、全力疾走する」「世界的に拡大する」などの要素が盛り込まれ、物語の幅が一気に広がった。

◇照射

 「襲われるかもしれないという恐怖に加え、家族や自分自身もなってしまうかもしれないという恐怖。多くの作品は、『異なる他者』を排斥しつつ、いつ自分が排斥される側に回るかもしれないという怖さも描いている。実は怖いのは人という事実を照射している」

 ニューズウィーク日本版のサイトに、「『終末ものを好む人はパンデミックへの心構えができている』ってホント?」と題した記事(7月9日)が掲載された。アメリカの大学の研究チームがアンケートしたところ、災害や感染症などで文明や人類が絶えるいわゆる「終末もの」映画を好んで見る人は、新型コロナに対して実践面や精神面でより備えができていたことが確認されたという。

 「多くのゾンビ映画は解決しないまま終わり、観客は続きを考えざるを得ない。新型コロナは『誰も正解を知らない』『その都度判断し最善を尽くすしかない』ため、私を含め多くの人がストレスを感じている。実際に、未知への恐れから感染した人への誹謗(ひぼう)中傷が起こり、差別が生じている。極めて映画的」

◇前提

 岡本さんが「これまでなかった視点」と挙げた作品が、パンデミック終息後の世界を描いた「CURED キュアード」(17年、アイルランド・フランス)だ。

 画期的な治療法でウイルス感染者の多くは社会復帰の日を迎えるが、街では彼らを恐れる市民の激しいデモが待ち受けているというストーリーで、3月20日の公開が、世界保健機関(WHO)が世界の流行状況をパンデミック認定してから間もなかったこともあり、話題になった。

 「この作品が描くのは人間の不寛容と差別だが、安易な結末を用意していない。それは、コロナ禍の今も同じだろう。主義主張ではなく想像力を働かせる、ウイルスがあることを前提に生きていく」。岡本さんはそんなことを考えたという。

2020/8/11
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