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失業保険の手続きをするため順番を待つ人たち=神戸市中央区相生町1、ハローワーク神戸
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失業保険の手続きをするため順番を待つ人たち=神戸市中央区相生町1、ハローワーク神戸

失業保険の手続きをするため順番を待つ人たち=神戸市中央区相生町1、ハローワーク神戸

失業保険の手続きをするため順番を待つ人たち=神戸市中央区相生町1、ハローワーク神戸

 新型コロナウイルスの感染拡大が、兵庫県内の雇用情勢に暗い影を落としている。厚生労働省が1日公表したコロナ関連の解雇・雇い止めは全国で5番目の高水準。7月の県内有効求人倍率も約5年ぶりに1倍台を割り込んだ。感染の収束が見通せない中で、厚労省兵庫労働局の荒木祥一局長は「かなり厳しい状況と認識している」と険しい表情を見せる。

 派遣社員として施設の配管検査を担った神戸市の男性(29)は6月末、勤務先から雇用契約の更新を見送られた。コロナの影響で仕事がなくなったためだ。今は、ハローワークなどで仕事を探す。大学卒業後、正社員で働いたことは一度もない。「派遣では技能が身に付かない。コロナで状況は厳しいが、今度こそ長く働ける場所を見つけたい」

 厚労省によると、県内のコロナ関連の解雇・雇い止めは、見込みを含めて1735人(8月28日時点、うち非正規は363人)。前週から224人増えたという。国は、雇用を守って休業手当を従業員に支払った事業所に雇用調整助成金を支給。県内では8月30日現在、申請数は4万2830件、支給決定は3万7244件を数える。

 それでも働き口を失う人が後を絶たない。緊急事態宣言発令後の4月11日、神戸・三宮のラーメン店で働く男性(56)は、経営者から突然、「休業手当を払えないので」と3日後の解雇を告げられた。まだ客がいる店内で言い渡された宣告が今も耳に残る。最後の月に支給されたのは半月分の給料だけ。職を転々としてきたため蓄えはなく、失業保険を頼りに1人で暮らす。「コロナ禍は雇う側、雇われる側が協力して乗り切らなければならないはずだ」と男性は唇をかむ。

 日銀神戸支店や県によると、常用労働者数に1人当たり名目賃金を乗じた指数「雇用者所得」は、2019年に通年で前年実績を上回ったが、今年3月に2・9%減と前年実績を割り込むと、6月まで2~5%減の幅でマイナスが続く。

 働く人の減少と賃金低下で消費が鈍れば、企業業績が悪化してさらに雇用者と賃金を減らす悪循環に陥る。同支店は「雇用情勢の悪化が景気を下押しする恐れがある」と警鐘を鳴らす。(森 信弘、長尾亮太)

2020/9/2
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