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消毒作業では防護服に身を包むため、目立たない夜間の依頼も多い=神戸市内
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消毒作業では防護服に身を包むため、目立たない夜間の依頼も多い=神戸市内

消毒作業では防護服に身を包むため、目立たない夜間の依頼も多い=神戸市内

消毒作業では防護服に身を包むため、目立たない夜間の依頼も多い=神戸市内

 新型コロナウイルスの感染者が出たとき、その人が触れた物やいた場所にまず行うのが消毒だ。感染の危険と隣り合わせの仕事だが、昨年秋以降、感染の再拡大とともに消毒業者への依頼が増え、一部の業者は年末年始もほぼ休みなく社員を派遣した。コロナ禍で苦境にあえぐ食品卸業者などからの参入もあるが、兵庫県内で1日200人超の新たな感染が続いた1月は限界に達しつつあった。(高田康夫)

 防護服に身を包んだ作業員が飲食店のテーブルやメニュー表などを丁寧に拭いて除菌していく。神戸市垂水区の食肉卸会社「シンユウフーヅ」が、消毒作業を請け負うために立ち上げた「神戸除菌.com」の社員だ。緊急事態宣言下で多くの飲食店が休業し、本業の売り上げが落ちていた昨年4月、「世の中のためになる仕事を」と始めた。

 12月から依頼が急増。それまでは会社や病院、保育園などが主だったが、現在は感染者宅や飲食店などが目立つ。人目につかないよう、深夜の作業依頼もある。料金は感染者の自宅の場合、50平方メートル未満で5万円、50~99平方メートルで8万円。

 一方、コロナ患者を受け入れる病院では、コロナ病床のフロア全体が空いた時点で依頼を受けるが、1月以降は病床が空かず作業に入れない。除菌部門の石田龍弥代表(32)は「これまでにない病床の逼迫(ひっぱく)具合を感じる」と話す。

 神戸市内の宿泊療養施設3カ所の消毒、清掃を請け負う同市内の業者も、年末以降で休んだのは元日だけ。退所後の部屋を消毒して、次の感染者を受け入れる準備をする。

 療養者が増えるほど大変になるのは、ごみの処理だ。感染性廃棄物と同様の扱いをしているといい、ごみ捨て場所は毎日、弁当容器などでいっぱいになる。社長の男性(61)は「これ以上依頼が増えれば、手が回らない」と話す。

 消毒や害虫駆除などの45社が加盟する「兵庫県ペストコントロール協会」と協会員が昨年9月末までの約半年間に受けた相談は、500件超。消毒作業は239件にも上ったという。

 当初は消毒すべき範囲がはっきりせず、事業所ごとやビルごとなど大規模な作業依頼が多かったが、最近は保健所と相談し、範囲を限定して自ら消毒作業をする事業所や家庭もあるという。

 「今のところ会員企業の作業中の感染は一例もない」と同協会の菊地豊彦事務局長(69)。ただ、県内で感染が収まらない状況に、「感染を抑えるには、消毒だけではなく、人々の行動を考えていかなければならない」と悔しさをにじませる。

2021/2/9
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