ボンタン風呂で生産農家支援 鹿児島特産、消滅の危機 神戸・森温泉
2019/02/07 05:30
ボンタン風呂でリラックスする入浴客=東灘区森南町1、森温泉
神戸市東灘区森南町1の「森温泉」で6日、鹿児島県阿久根市の特産品ボンタンを浮かばせた「ボンタン風呂」が開かれた。
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最盛期、同市に550軒あったボンタン農家は現在30軒。うち後継者がいるのはわずか4軒と、消滅の危機にひんしている。ボンタン農家を応援し、銭湯の活性化につながればと企画。店主の立花隆さん(58)は「阪神・淡路大震災では全国から支援をもらい、その感謝の思いを込めた」と語る。
この日は10個のボンタンを湯に浮かべた。リラックス効果や肩こり、神経痛に効果があるといい、入浴した幼児ら=芦屋市=は「ボールみたいで楽しかった」と笑顔だった。
森温泉は阪神・淡路で建物が全壊。立花さんの父、武さん=2014年に81歳で死去=が避難所でお風呂を再開し、多くの被災者の心身を温めた。10年ほどプレハブで仮設営業し、05年に全面改修した。立花さんは「父から困っている人をほっておかないことを受け継いだ。来年は神戸市内の全銭湯で開催できれば」と話している。
営業時間午後2時から深夜0時30分。入浴料中学生以上430円、小学生160円。乳幼児60円。森温泉TEL078・411・5966
(長沢伸一)