バラの名所「本山街園」になぜヤシの木? 気になる理由とは
2019/03/09 05:30
高さ約20メートルのワシントニアロブスタ=本山街園
まちを取材していると、ふと気になる光景に出合うことがある。その背景を探ると、「えっ!」という理由や歴史が隠れている。天上川流域の「えっ!」を紹介する。(真鍋 愛)
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「♪この木なんの木 気になる木-♪」
思わずあのCMソングを口ずさみたくなる木が、バラの名所「本山街園」(神戸市東灘区岡本2)にある。見た目はヤシの木だが、細長く、同園角の「岡本交差点」にある信号機より高い。なぜバラ園にヤシの木が?
管理する神戸市東部建設事務所によると、木の正式名称は「ワシントニアロブスタ」といい、高さは目測で約20メートル。幹周りは最大で約1・4メートルと、六甲アイランドにある同種の木より細い。
同園は、山手幹線の整備に伴い1963年に新設され、その後88年、01年に改修されたが、この木がいつ頃、なぜ植えられたかは「分からない」という。
台風の時は大きくしなり、近隣住民から「危ない」という声も寄せられている。同事務所は、倒木の危険性がないか調査を進めているという。
伐採の可能性もあり、同事務所担当者は「バラとともに地元に愛されている木なので、伐採になれば心苦しい。しかし、市民の安全をないがしろにはできない」と話す。「気になる木」の行く末が“気になる”。