春告げる花“アーモンド” 東灘に“名所”2カ所
2019/03/20 05:30
遊歩道に58本のアーモンドの木が並ぶ=下水処理施設「東灘処理場
神戸市東灘区の花と言えば…。岡本(梅林)公園に代表される梅。東灘マンスリーの取材を始めるまではそう思っていた。しかし、もう一つ、春の訪れを告げる花があった。それは「アーモンド」。バラ科に属し、桜や桃の近縁種だ。花は桜より少し大きく、枝から直接咲くのが特徴という。「でも…。パッと見、桜にそっくり」。区内に2カ所ある“名所”に向かった。(村上晃宏)
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ナッツ食品の製造販売会社「東洋ナッツ食品」(同区深江浜町)。敷地内の庭園では、40本のアーモンドが植えられ、辺り一面がピンクの花で染まる。
同社は1959年、日本初のナッツメーカーとして創業。79年、米カリフォルニア州から苗木を取り寄せて育ててきた。当時はアーモンドを栽培した経験者が日本で少なく、試行錯誤を重ねてきたという。
同社庭園では23、24日、「第30回アーモンドフェスティバル」が開かれる。揚げたてアーモンド(1個200円)や、アーモンドコロッケ(同150円)、アーモンドおにぎり(同150円)などを販売。アーモンドやピスタチオ入りのきな粉をまぶした餅の振る舞いのほか、アーモンドの苗木の販売、ナッツに関するクイズラリーなどもある。
両日午前10時~午後4時。阪神電鉄深江駅から無料送迎バスを運行する。同社TEL078・452・7217
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下水処理施設「東灘処理場」(同区魚崎浜町)の敷地にある「水辺の遊歩道・うおざき」では、約400メートルの遊歩道に58本のアーモンドが植えられている。このアーモンド並木は、阪神・淡路大震災の復興のシンボルとして親しまれる。
被災した同施設の復旧に合わせ、地域住民も楽しめる場所をつくろうと、市東水環境センターが住民らと協議し、約20年前にアーモンド並木道として整備した。
だが、2017年の台風21号で、16本が倒れたり折れたりする被害が出た。毎年3月に開いていたフェアも中止し、植え替え作業を進めてきた。現在は若木も成長し、花を咲かせるようになった。