令和元年度(中)夢実現へ課題 具体策を熟考
2019/10/21 11:36
真剣な議論が続いた
近未来、若者が望むコト…
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姫路の若者がまちの将来像について話し合う「第4回ひめじ創生カフェ」がこのほど、姫路キヤッスルグランヴィリオホテル(姫路市)で開かれた。「近未来のひめじで実現したい『コト』を描こう」をテーマに、小学生、高校生、大学生、社会人ら市民約100人が交わした議論は、明日への夢とヒントにあふれ、姫路への熱い思いを確かめ合っていた。
参加者全員 リポート作成
お茶を飲み、お菓子を楽しみながら、くつろいだ雰囲気でテーブルを囲む。途中でメンバーを入れ替えながらのカフェ形式の「姫路トーク」は約2時間に及んだ。
積極的に意見を交換した結果、参加者全員が姫路での「やりたいコト」に関するリポートを書き上げた。参加者を代表して4人が壇上で発表した。
イベント豊富な町に─手柄鬼ごっこ、時代コスプレ
錦織圭奈美さんのテーマは「姫路市をイベント豊富な町に」。そのための具体策として「手柄全域鬼ごっこ」「工場見学スタンプラリー」「時代限定のコスプレ」などを提案した。
「市や工場、市民の協力と場所の確保が必要」「関係者にお願いしに行く」などの課題や具体策を披露。ファリシテーターを務めた甲南大経営学部経営学科の藤田順也准教授は「1人で実現するのは難しい。『同志』を集めることがスタート」とコメントした。
ご当地グルメ増やしたい─名産使った〝映える〟カフェ
「『ご当地グルメだくさん』の町になってほしい」と考えたのは辻ひとみさん。「低コストで、老若男女が楽しめる、姫路名産を使ったインスタ映えカフェを開く」というアイデアを語った。
「空間を確保し、カフェのスキルを磨く。姫路名物を仕入れてPRする」と話し合いで煮詰めた具体策を披露。これに対して藤田准教授は「地域の特産物を使うことが産業の活性化にもつながる」と応じた。
医療充実、高齢者が住みやすくーお金と土地、医療従事者必要
長谷川友香さんは「医療が充実し、高齢者が住みやすい環境を目指したい」と提言した。その実現には「お金と広大な土地、多くの医療従事者が必要」とし、「最初はバリアフリー化などで高齢者が安心して暮らせる町を目指す。税収増と署名活動によって、充実した医療を実現できるようにと考えている」と述べた。藤田准教授は「『住みたい町』に選ばれる基準には、必ず充実した医療がある。非常に重要な点に着目した」と視点を評価する。
交通が便利な町に─交通費考える動画作り発信
「交通が便利な町になってほしい」と希望する稲葉隆太さんは「通勤通学の交通費をもっと安くするために市民の声を集める。交通機関との連携も重要」と考えた。具体策は「交通費が高いことが結果的に人口減少につながるなどのデメリットを、動画を制作してアピールし、ウェブサイトなどで発信する」。
藤田准教授は「高齢者がいきいきと暮らすには交通の整備が必要」と指摘し、「姫路は東西南北に広い市なので、特に重要となる」と賛意を示した。
発表を受けて姫路市の髙馬豊勝副市長は「今日考えたり書いたりしたことをご家族や友だちに語ってほしい。われわれはみなさんが書いたもの全てに目を通し、市政の参考にしたい」と約束した。