令和3年度(中)ひめじ創生、SDGsの実現を目指して
2021/12/03 10:28
A班が「健康・福祉」のアイデアを発表
深掘りフォロー会議に10~30代の48人が参加
若者がまちの未来について話し合う「ひめじ創生SDGsカフェ」(姫路市主催、神戸新聞社共催)の深掘りフォロー会議が姫路市内で開かれた。まちの活性化や社会課題解決のアイデアを若い世代から募って施策に生かそうと姫路市が2016年に始めた取り組みで、毎年きらりと光るアイデアが生まれている。
8月の本番会議が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となったため、在宅ワークを通じて集まったアイデアを「健康・福祉」「環境」「教育」「まちづくり」「産業振興」のテーマに分類した。今回の「深掘りフォロー会議」はテーマを掘り下げ、ひめじ創生やSDGs(持続可能な開発目標)につながる具体策へとする目的で開催。10~30代の48人が9班に分かれて市内企業の担当者も交えて話し合い、支援したいターゲットと支援策のほか、どんな社会が実現できるかを、SDGs(持続可能な開発目標)の17目標にあてはめて発表した。
9班に分かれ、支援したいターゲットや支援策を討議して発表
A班 【健康・福祉】
働く人がターゲット。働き方改革が進む一方で育児休業が取りにくい、サービス残業や持ち帰り残業が増えるなど、多くのストレスを抱えている。家事を手伝うなどの直接的な支援はもちろん、労働環境の改善を選挙公約に掲げる党や人に投票するような間接的な支援をしたい。SDGsの「働きがいも経済成長も」の目標達成を目指した。
B班 【健康・福祉】
独居老人を救いたい。核家族が進み若者が都会へ流出し、地方の高齢化が問題。「独居老人がどこに住んでいるか」「健康状態はどうか」などを地域で把握しやすい環境を整える必要がある。学校の食堂を開放して招待すれば、食事と同時に交流の場も提供できる。SDGsの「すべての人に健康と福祉を」などの目標達成を視野に入れた。
C班 【環境】
プラスチックごみを食べて死ぬウミガメの映像をテレビで見た。人間が捨てるゴミが増えれば、海や川の生物が生きにくくなる。家島では大人が海に潜ってゴミ掃除をする地域活動があり、SDGsの「海の豊かさを守ろう」の目標を達成するため世界に広めたい。ポイ捨て対策として、ごみを集めるロボットを走らせる案なども考えた。
D班 【環境】
テーマは「子どもが安全に過ごせる環境づくり」。不衛生な公衆トイレが多いので、地域の人たちに清掃業務を依頼してみる。小学1年生が公園に木や花を植えて育てる活動も考えた。世代を超えて姫路の文化にしたいし、SNSで全国にも広めたい。「安全な水とトイレを世界中に」などSDGs17目標の半分にあてはまる案になった。
E班 【環境】
問題視したのが不法投棄で、捨てたくなるようなごみ箱を設置するアイデアを考えた。あふれそうになるとそれ以上捨てられない▽ポイントがたまる▽音や光が出る-など。私たちができることは、その音源を集めたり、ごみ箱のデザインを考えたり。「住み続けられるまちづくりを」などSDGsの多くの目標が達成できる。
F班 【教育】
テーマは「老人と子どもの紙芝居」。教員を退職するなどした高齢者がSDGsを知らない子ども向けに、再生紙で紙芝居を手作りする。学校を訪問して紙芝居を披露するとか、プレゼントしたりして交流すれば、退職教員らはやりがいを感じ子どもたちもSDGsを学べる。SDGsの「すべての人に健康と福祉を」などの目標にあてはめた。