生きるのヘタ会?×神戸新聞

投稿コーナー「私も生きヘタ?」

摂食障害のさなえさん(40代)に聞く

 「『食べること』が苦手です」-。このように始まる投稿が「生きるのヘタ会? てんてん×神戸新聞」に届きました。40代の「さなえさん」は、10代から摂食障害に苦しんできたといい、「いつか『おいしく食べる』ことができるようになりたい」と結ばれていました。さなえさんに話を聞きに行きました。

 -きっかけは何ですか?

 「中学時代、父が失業して経済的に立ちゆかなくなりました。家庭内がギスギスし、将来が不安でした。その頃、たまたまダイエットをしたんです。当時の私は、ややぽっちゃり。気軽な気持ちで始めました。野菜だけとか試行錯誤していると、体重が減ったんです。先が見えずに不安な時、目に見えて体重が減り、体形が変わると、自信や達成感を得られました」

 -その先は?

 「反動で食欲が襲ってきました。私は食べるのを抑えていた時期は短くて、早くに食べることがコントロールできなくなりました。常に食べたい。日常生活が食欲との闘いです。家のものを全部食べてしまって、吐く。ケチャップとかもです。おいしいからじゃなく、食べられる物は全部食べちゃうんです」

 -高校、大学生活は?

 「夜、部屋でずっと食べていました。食べて吐くと、眠くなるんです。授業中もずっと眠かった。働いてからも、ほかの人が映画を見たり、本を読んだりして有意義に過ごす時間が、ほぼ食べる時間でした」

 「ゆっくり食べたら、いろいろ考えてしまうし、自分の姿を見てしまうから『食べること』で頭をいっぱいにします。菓子パン10個とか。自己嫌悪や不安を忘れるために、また食べる。死にたい、消えたいと思っていました」

 -投稿したのはなぜ?

 「40代になってふと『残りの人生限りがある』と考えました。同時に、インターネット上で同じ悩みのつぶやきを目にしました。摂食障害は体にも影響があって、私は胃液で歯が溶けて総義歯(入れ歯)です。私と同じように歯を失ったり、死にたい子がいるかもと思ったら、苦しくなりました」

 「私は若い頃の時間を、食べることに費やして悔やんでいます。摂食障害は隠すことで、長引く病気だと感じています。次の世代の人たちは、思い切って体や心を休めて、回復にあててほしい。早く回復すれば、食べること以外に、時間をいっぱい使えます」(聞き手・中島摩子)

 ◆さなえさんの投稿は「生きるのヘタ会?」のサイトで読むことができます。




 

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