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「生きヘタ?」ニュース

■12月生きヘタ会レポ「変わり者と言われます」

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輪になって語り合う「生きるのヘタ会?」の会場=宝塚市立中央図書館(撮影・藤家 武)

 12月19日、宝塚市立中央図書館で「生きるのヘタ会?」が開かれました。

 同市在住の漫画家、細川貂々さんが進行役を務め、男女15人が輪になって座ります。

 本名は仕事は明かさず、ニックネームでそれぞれの「生きづらさ」を語り合う中、ある社会人男性の「子どもの頃から『変わり者』と言われます」という悩みに、共感が集まりました。

 男性の悩みはこうです。

 「変わっていると、子どもの時から言われ続けています。こっちから見たら『そっちのほうが変わっている』と思うけど、そっちの人数の方が多いので、こっちが変わっているのかなと思います。ただ、納得はできません。納得できないと思いながら過ごしています。みなさんはどうですか?」

 別の男性が手を挙げました。

 「私も、小さい頃から変わり者と言われてきました」

 男性が続けます。

 「学生時代、少数派なのがつらかった。なんで自分は多数派じゃないんだろう、と。ただ、仕事をする中で、人は人、自分は自分と思うようにもなってきました」

 次に手を挙げたのは、成人女性です。

 「私もずっと変わっていると言われてきました。ただ、大人になるにつれて、多数派の意見を理解することはできるようになりました。納得はしてないんですけどね…。多くの人が考えるところに合わせた方が、摩擦が起きないと学習してきました」

 でも、昔は違ったそうです。

 「自分が正しいなら、自分を通さなきゃ、と思っていました。でも、それをすると、たたかれるし、生きづらい。昔は『嫌われてもいいや、私が正しいなら』って思ってたんです。でも、社会に出ると、人に助けてもらわないとあかんことがいっぱいあって、嫌われてるとつらい。だから、どうしても譲れないところは自分を通すけど、そうじゃないところは多数派に合わすことにしています」

 「変わっている」と言われる悩み、周囲との折り合いの付け方…。複数の参加者が、うんうんとうなずいています。

 最初に悩みを打ち明けた男性が、再び口を開きました。

 「納得いかない気持ちが強くって、摩擦が起きるんです。今、(女性が)話してくださったように生きていくのか、このまま摩擦を起こしてしんどい思いをしながら生きていくのか、私はどっちなんやろう…」

 何度もうなずいていた女性が、初めて手を挙げました。

 「私も、ずっと変わっていると言われます。ただ、私の場合は、変わっているのが普通なので、『私、こんなんやねん!」と笑ってごまかしています。もう『これが私やから、受け入れる人は受け入れて!』って」

 最初の男性が、自分で感じる「変わっている」部分について、説明しました。

 「頭に勝手に浮かんでくることが、人と違うことばかり浮かんでくるんです。言いたくなること、思うことが人と違う。『静かにしなさい』と言われるとしゃべりたくなるし、『並びなさい』と言われると、並びたくなくなる。社会に出ても、本当は言うこと聞きたくなかったり、違うこと思ったり。我慢が多いです。我慢してるから、ストレスが多いです」

 今回の生きヘタ会?には、母娘での参加もありました。娘が「生きづらそう」といい、母が誘ったそうです。

 その娘が、学校での話をしました。

 「私も『変わってる』と言われます。でも、学校で変なことをしていても、これはやってもいい、これはあかんって、私にリードを付けて引っ張ってくれる友だちがいたから、のんびりできた。あかん時はあかん、と言ってくれる友だちが近くにいてくれたら、楽になるんじゃないかな。その子が『いいよ』っていってくれたら、私が変なことをしたとしても、周囲が『○○(名前)はそうだよね。それもありだよね』って理解しやすい。そういう人を1人でも見つけられたらいいのかな、と思います」

 みんな、うなずきながら耳を傾けていました。てんてんさんも、じっと聞いていました。

 今回は「変わっている」の悩みのほか、仕事のつらさをこぼす男性が目立ちました。

 ある男性は「僕は今年、転職したんですけど、朝の気分の落ち込みがひどいんです。このままどこかへ行ってしまいたい、と。仕事場に行って、仕事をしてしまえば元気になるんですけど…。行くまでのハードルが高い。仕事で何があるか分からないという不安があります。月曜日がつらいです」と話しました。

 介護の仕事をしているという男性も、仕事がしんどいそうです。

 「昨年2月に就職したんですけど、上司が嫌な人で、週末『また嫌な月曜日が来る』と思います。そういうのが1年近く。仕事をやめたいと思うけど、やめたら同僚からどう思われるかな、とか…。苦しいけど逃げたらだめなんじゃないかな、とか…。やめるにやめられなくて、早く1日終われ、とか思いながら、日々過ごしています」

 生きヘタ会?は、午後2時半から同3時半まで。決まりの時間が終わり、最後に一言ずつ感想を述べていきます。

 母と参加した娘は「自分と重なるというか、私もそれある!が多かったから、みんなも同じなんやな、と思いました」

 母親は「『変わっている』という人が、こんなにたくさんいらっしゃるんだな、と思いました。これから娘と一緒に悩みながらやっていこうと思います」

 介護の仕事がつらいと話した男性は「街中で見る人たちは、『普通の人』に見えるけれど、実はみんなそれぞれ違う悩みを持ってるんやろうな、と思いました。いろんな悩みが聞けて良かったです」。

 確かに、街ですれ違う人たちは、楽しそうに見えたり、幸せそうに見えたりします。

 でもきっと、大なり小なり、悩みを抱えているはず。

 悩んでいるのは1人じゃない、それを再確認した通算10回目の生きヘタ会?でした。(中島摩子)

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