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■NEW■がんによる「生きづらさ」について兵庫県立がんセンターの木尾祐子医師に聞きました

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多くのがん患者と向き合っている兵庫県立がんセンター精神科・緩和ケア内科の木尾祐子医師=明石市北王子町

 「生きるのヘタ会?」の6月のテーマは、「がん」です。一生の間にがんを経験する割合は2人に1人といい、日本人の死因のトップです。がんによる「生きづらさ」は、誰にとっても他人事ではありません。多くの患者と向き合ってきた兵庫県立がんセンター(明石市)の精神科・緩和ケア内科、木尾祐子医師(46)に話を聞きました。

 -患者の精神症状は?

 「がんの告知を受けると、突然、死を意識せざるをえない状況に突き落とされます。頭が真っ白になったり、何かの間違いだと否認したり。さらには、治療や生活の不安や『どうしてこんな目に遭うのか』という怒り、がんになった原因を探して自分を責めることもあります。違う世界に放り込まれたような疎外感、孤独感も抱きます」

 「治療が始まると、仕事や家事を前のようにできないつらさ、毛が抜けるなど外見上の変化や経済面の不安、しんどさを周囲に分かってもらえない悩みが押し寄せます。治療が終わっても、再発不安があり、再発すると、無力感や大きなショックに襲われます」

 「一番伝えたいのは、一人で抱え込まないでほしいということ。適応障害は患者の10~30%程度、うつ病は5~10%程度にみられるといわれます。精神科医は患者と対話しながら、一緒に問題を整理し、乗り越えていく力を引き出す手伝いができます。がん相談支援センター(県内18カ所)でも、不安な気持ちを聞いたり、仕事との両立や外見変化の悩みの相談にも乗っています」

 -周囲はどうすれば?

 「患者の孤独感、疎外感に敏感になってほしいです。まずは、つらさを最後まで聞く。『死にたい』と言われたら、『死にたいほどつらい』と理解し、つらさに焦点を当てて、話を聞いてください。批判したり、自分の価値観、一般的な道徳観を押し付けないことが大事です。アドバイスするよりも、聞く、そばにいる。『頑張って』よりも『無理しないでね』という声掛けがいいと思います」(聞き手・中島摩子)

 

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