「連れ戻しは虐待目的」 初代さん審理で優太郎被告兄証言
2015/01/27 12:54
尼崎連続変死事件で、角田優太郎被告(27)の裁判員裁判第13回公判が18日、神戸地裁であった。2007年12月、逃亡先の和歌山から皆吉初代さん=死亡時(59)=を連れ去ったとされる加害目的略取事件の審理で、兄健太郎被告(32)が出廷した。
初代さんの事件で弁護側は、角田美代子元被告=自殺時(64)=に暴行目的はなく、共謀もなかったと主張している。
検察側の質問に対し健太郎被告は、初代さんが03年8月に逃亡するまでの虐待について「美代子が皿を何枚も投げ付けるのを見た」「ケーキを20~30個食べるよう言われ、吐いても続けさせられていた」などと振り返った。
さらに、元被告が日頃から「逃げるやつは許さん」と話していたとし、「逃げた人が連れ戻されれば、虐待されることは優太郎も認識していた」と断言。07年、初代さんの逃亡先である和歌山へ向かう前、「優太郎に『大変なことになるな』と話すと、うなずいていた」と述べた。