尼崎連続変死事件公判 優太郎被告主体的に関与

2015/01/30 14:58

 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の次男角田優太郎被告(28)の裁判員裁判第25回公判が30日、神戸地裁で開かれた。2008年の仲島茉莉子さん=死亡時(26)=に対する殺人・監禁罪、安藤みつゑさん=同(67)=に対する監禁罪の審理で、中間の論告・弁論があった。 関連ニュース 80歳男性変死、殺人容疑で74歳妻を逮捕 神戸・西区 介護に悩み、首を絞めたか 神戸・西区の男性変死 死因は窒息死 首に強い圧力かけられた可能性 宝塚の商業施設で女性変死 個室トイレで従業員が発見

 08年7~12月、マンションのベランダ物置に閉じ込められ、虐待の末死亡したとされる茉莉子さんの事件で、検察側は優太郎被告も監視モニターを見て嘲笑したり、手を骨折するほど激しく殴ったりするなど「主体的に関わった」とした。
 衰弱が顕著になってからも暴行や飲食制限を続けたことについて「死ぬ危険が高いことは誰でも分かる」とし、殺人の実行行為に当たると主張。「長期間、目と鼻の先で行われていた虐待を優太郎被告が認識できないはずがない」と述べた。
 08年11月、物置に閉じ込められた安藤さんの事件でも「モニターで様子を見るなど、監禁を認識し、受け入れていた」として、元被告らとの共謀が成立するとした。
 一方、弁護側は「優太郎被告は人が虐待されるのを見るのは苦手で、極力、関心を持たないようにしていた」などと、いずれも関与を否定した。

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