尼崎連続変死 3被告、美代子元被告との生活語る
2015/05/15 10:56
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義妹三枝子被告(62)、養子で長男の健太郎被告(33)、内縁の夫鄭頼太郎被告(65)の裁判員裁判第2回公判が14日、神戸地裁で開かれた。総括的な被告人質問があり、3被告が元被告との関係や集団生活を振り返った。
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三枝子被告は、美代子元被告の要求で自ら産んだ優太郎受刑者(28)の出生届を元被告になりすまして出した際、「美代子に殺意を覚えた」と供述。「美代子さえいなければという思いがずっとあり、毎日死んでほしいと願っていた」と話した。
健太郎被告は、元被告による虐待で親戚一同が離散した状況について「約1カ月、皆が仕事にも行けず、缶詰め状態でののしり合った」と述べ、鄭被告は「私が美代子に意見することはできなかった」とした。
また、2005年に沖縄で崖から転落死した角田久芳さん=死亡時(51)=に対する殺人、詐欺罪の審理もこの日から始まった。
冒頭陳述で検察側は「保険金目当てに、崖から飛び降りざるを得ない状況に陥らせた」と主張。3被告の弁護側は「久芳さんは家計を助けるため、自分の意思で飛び降りた」などとし、殺人は自殺関与や同ほう助罪にとどまるとした。