尼崎連続変死 元被告自殺「腹立った」 頼太郎被告一問一答
2015/07/08 19:36
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人に対する裁判員裁判第18回公判が8日、神戸地裁で開かれた。2008年に尼崎市のマンションベランダの物置で亡くなった仲島茉莉子さん=当時(26)=に対する殺人、監禁罪などの審理があり、元被告の内縁の夫、鄭頼太郎被告(65)の被告人質問があった。
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検察側との主なやりとりは次の通り。
-茉莉子さんが(監禁されて)狭い物置で寝起きさせられていたことについて何か考えたことはなかったか。
「長いこと入れられずに、出てくると思っていました」
-どれくらいで茉莉子さんは出られると思っていたのか。
「それは分からないです」
-想定もしなかったのか。想定したから「そんなに長くない」と判断したのでは。
「私も入れられたことがありましたし…」
-あなたが入れられたのは何日?
「1日ぐらい」
-それは11年のこと。今は08年の茉莉子さんがどれくらい入れられると思っていたのかを聞いている。
「すいません、それは分かりません」
-茉莉子さんは5カ月も物置に入れられた。あなたは早く出してもらえると思っていたが、実際には長いこと入れられていることをどう思ったのか。
「いつかは出てくると思っていました」
-弁護人からの質問で、あなたは茉莉子さんと直接話したことがないと答えた。どうして。
「それは、もう、はじめから話したことがなかったからです」
-ただ、茉莉子さんは一緒に住んでいるメンバー。なぜ、話をしなかったのか。
「なぜと言われたら困るんですけど…」
-働かずに暮らせる角田家での生活についてはどう思っていたか。例えば、豪華なものも買ってもらっている。
「豪華なもの?」
-50万円くらいのブレスレットや、100万円以上するダイヤの指輪やロレックスの時計など。買ってもらっていますね?
「はい」
-海外にもよく行くし、外食もよくする。こういった生活をすることを、あなたはいいことだと思っていたのか。
「分かりません」
-弁護人の質問に、あなたは茉莉子さんと仲良く暮らしたいと思っていたと答えたが、茉莉子さんが物置の中に入れられていた時もそう思っていたのか。
「はい」
-茉莉子さんと出会って以降、仲良く暮らす努力はした?
「私自身はそれはありませんでした」
-茉莉子さんと話すらしていなかった。それは、元被告が茉莉子さんを嫌っていたことが影響していたのか。
「はい」
-元被告が嫌う茉莉子さんと仲良くしたらあかんという認識があったのか。
「それはありませんでした」
-元被告が茉莉子さんを許したら、仲良くしたいと思っていたということか。
「はい、そうですね」
-許すまでは仲良くするつもりはなかった?
「それは、口出しできませんからね」
-あなたは元被告の内縁の夫。元被告への愛情は今もある?
「今はないです」
-元被告と暮らしていた、11年ごろまではどうか。
「なかったです」
-元被告が自殺した時、あなたはどういう気持ちになったか。
「腹立ちました」
-悲しんだことはなかった?
「悲しいより、腹立ちの方が先でした」