尼崎連続変死公判 橋本次郎さんの死の経緯語る 仲島康司受刑者一問一答

2015/07/16 18:01

 尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人の裁判員裁判第21回公判が16日、神戸地裁で開かれた。岡山県の海から遺体で見つかった橋本次郎さん=死亡時(53)=への逮捕監禁、殺人、死体遺棄罪の審理があり、仲島康司受刑者(45)の証人尋問があった。 関連ニュース 80歳男性変死、殺人容疑で74歳妻を逮捕 神戸・西区 介護に悩み、首を絞めたか 神戸・西区の男性変死 死因は窒息死 首に強い圧力かけられた可能性 宝塚の商業施設で女性変死 個室トイレで従業員が発見

 検察側との主なやりとりは次の通り。
 -あなたも物置に閉じ込められたことがあった。その時と比べ、次郎さんの監禁はどうだったか。
 「きついな、と思いました。(両腕を)丸太に縛られていたので。私たちの場合は動けていましたから」
 -ほかには。
 「飲食ですね。次郎さんは飲み食いはさせてもらえてなかった。これはきつかったと思います」
 -あなたが最後に次郎さんの生きている姿を見たのは、亡くなる前日。その時にふらついていたと。具体的には?
 「(元被告がつけさせていた)おむつを私が替える時に、中腰になってと言ったんですが、ふらついて壁にぶつかっていました」
 -その姿に、元被告は何と?
 「『次郎!弱ったふりすんな!』と言ってました。次郎さんは『大丈夫です!』と大声で言ってましたね」
 -次郎さんは大丈夫だったのか。
 「『無理です』と言っても怒られるので」
 -次郎さんが亡くなっていた時の姿は。
 「あおむけになって、口を開けて、目を見開いたまま死んでいました」
 -丸太に張りつけ状態のまま?
 「はい」
 -元被告には何と言われた?
 「『シーツに入れろ』と言われ、私がひもを全部外してシーツに入れました」
 -次郎さんが、亡くなる2011年7月以前、元被告に怒られてベランダの物置に入れられることはあったか。
 「子どもの面倒を横着したとか、カミソリの刃を勝手に替えたとか、スポーツドリンクを飲んだとか、小さいことで怒られていました」

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