尼崎連続変死公判 臨床心理士、2被告の行動分析
2015/07/31 12:31
角田三枝子被告ら3被告をめぐる人物関係図
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人の裁判員裁判第26回公判が30日、神戸地裁であった。元被告の養子で長男の健太郎被告(33)、内縁の夫鄭頼太郎被告(65)の情状鑑定を行った臨床心理士が出廷した。
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臨床心理士は、健太郎被告について「元被告との生活にストレスを感じる一方、認められている限り立場は安全という正反対の感情も抱いていた」と分析。逃亡後に虐待される被害者を何度も目撃した経験から「角田家から逃げる意欲を失った」とし、「自身の被害を最小限にとどめる最善の選択が、元被告の指示に従うことだった」と述べた。
頼太郎被告については「ほかの家族からは軽んじられがちだったが、唯一自分を家長として立ててくれる元被告の存在は大きく、意向に従った」とした。
この日は仲島茉莉子さん=死亡時(26)=の父親(63)が出廷。頼太郎被告や元被告の義妹三枝子被告(62)に対し、「何十年も元被告と行動を共にし、多くの人を悲惨な目に遭わせた。極刑を望みたい」と述べた。