尼崎連続変死 検察側「次郎さんの死予測できた」中間論告弁論
2015/07/31 12:31
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義妹三枝子被告(62)ら親族3人の裁判員裁判第25回公判が24日、神戸地裁であった。2011年7月に尼崎のベランダ物置で亡くなった橋本次郎さん=死亡時(53)=への逮捕監禁、殺人、死体遺棄罪の審理で、中間論告・弁論があった。
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次郎さんは角田家で預かっていた子どもとトラブルを起こし、物置で2日半虐待され死亡。弁護側は死体遺棄のみ認めており、争点は殺意の有無や監禁と殺人で元被告との共謀が成立するかどうか。
検察側は、過去に何人もが角田家で虐待死した経験や元被告の怒りの大きさから、3被告が次郎さんへの虐待に死の危険が伴うことを認識できたと主張。さらに、おむつや緊縛用の丸太など監禁道具を調達するなどして関与したと述べた。
弁護側は「正座のまま、強い力で縛られ血の巡りが悪くなったことが亡くなった主な原因」とし「3人は緊縛状況まで知らず、死ぬとは思っていなかった」と反論した。
この日で起訴された5事件の個別審理は終了。来週は事件全体を通じた証人尋問や被告人質問、最終論告・弁論がある。