尼崎連続変死公判 三枝子被告「元被告、本当にひきょう」
2015/07/31 12:30
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の親族3人の裁判員裁判第27回公判が31日午前、神戸地裁で始まり、事件全体を通じた被告人質問があった。
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元被告の義妹、角田三枝子被告(62)は、2011年11月に別の事件で元被告が逮捕された後の角田家について「若い子が働きに出かけたり、子どもを幼稚園に行かせたり、『こうして普通の生活を送れたら』と思い始めた」と話した。
その後、別の窃盗容疑で自身も逮捕され、12年10月、一連の事件を自供。「裁判で(傍聴などに来た角田家の)若い子たちがやつれているのを見て、普通のまともな生活を送る前に、隠し事をせず罪を償うのが先と思った」。その2カ月後に自殺した元被告について「多くの人を死に追いやり不幸にし、若い子に罪を押しつけ死んでいった。本当にひきょう」と涙声で話した。
元被告の養子で長男の角田健太郎被告(33)は元被告を「恐怖で人を支配する人だった」と供述。16歳の時、元被告による虐待で生き別れた肉親と逮捕後の面会で再会したことを明かし、「罪を償った後で一緒に暮らしたい」と話した。
午後も被告人質問は続き、最終論告・弁論がある。