検察「李被告が暴行」 「頭揺さぶり」弁護側否定 尼崎連続変死公判
2015/09/14 20:31
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)の裁判員裁判第8回公判が4日、神戸地裁であった。2008年3月、皆吉初代さん=死亡時(59)=を意識不明にさせ、その後死亡させたとされる傷害致死罪などの審理で、中間論告と弁論があった。
関連ニュース
80歳男性変死、殺人容疑で74歳妻を逮捕 神戸・西区 介護に悩み、首を絞めたか
神戸・西区の男性変死 死因は窒息死 首に強い圧力かけられた可能性
宝塚の商業施設で女性変死 個室トイレで従業員が発見
初代さんの次女、角田瑠衣被告(30)が法廷で「李被告が頭を激しく揺さぶった」と証言しており、検察側は「瑠衣被告は医学的観点からも頭部のけがを矛盾なく説明しており、うそをつく動機もない」と主張。
弁護側は李被告の暴行を否定。「身内に情をかけるな」という元被告の意向をくんだ瑠衣被告ら娘2人が何らかの暴行を加えた可能性が高いとし「瑠衣被告の証言は、自身の刑事責任を免れるための虚偽供述の可能性がある」と述べた。
この日は、現場にいたとされる元被告の内縁の夫鄭頼太郎被告(65)の証人尋問もあった。「李被告が頭を揺さぶったという記憶がある」とする一方、「以前に事件を振り返って記したメモには瑠衣被告の名が書いてあり、記憶は勘違いかもしれない」と話した。