尼崎連続変死、李被告公判結審 遺族「極刑しかない」
2015/10/08 18:56
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=自殺時(64)=の義理のいとこ、李正則被告(41)に対する裁判員裁判の論告求刑公判で、検察側が無期懲役を求刑したことを受け、被害者の仲島茉莉子さん=死亡時(26)=の父で、皆吉初代さん=同(59)=の元夫(63)が8日、代理人の弁護士を通じてコメントを出した。全文は次の通り。
関連ニュース
80歳男性変死、殺人容疑で74歳妻を逮捕 神戸・西区 介護に悩み、首を絞めたか
神戸・西区の男性変死 死因は窒息死 首に強い圧力かけられた可能性
宝塚の商業施設で女性変死 個室トイレで従業員が発見
「本日、李正則被告に対し、無期懲役との求刑が、検察官によってなされました。
あまりにひどい虐待の末に命までも奪われた娘と妻の苦しみ、恐怖、絶望、そして無念さを思うと、正則被告に対しては極刑しかあり得ません。今回の裁判では、妻と娘のほか全部で4名もの方々の命を奪った罪が裁かれていることからしても、検察官の求刑は低すぎるというのが私の率直な気持ちです。
正則被告は、角田美代子と角田家の人間による一連の犯行において、積極的に暴力を振るうなど、主体的な役割を担っていました。正則被告の関与がなければ、美代子は本件一連の犯行をなし得なかったのですから、正則被告は美代子と同罪です。裁判において正則被告は、『全て美代子の指示でやった、美代子が怖かった』などと弁解していましたが、正則被告の果たした役割の大きさからすると、全てを美代子のせいにする正則被告の弁解は、ひきょうだと思います。私は、決して正則被告を許すことはできません。
裁判官、裁判員の皆さまには、どうか真実を見極め、正当な判決を下されることを、切に願っております」