尼崎連続変死公判 「調べ官に支えてもらった」瑠衣被告一問一答
2015/12/18 22:42
尼崎連続変死事件で、角田美代子元被告=(64)=の義理の娘瑠衣被告(30)に対する裁判員裁判第23回公判が18日、神戸地裁で開かれた。事件全体を通した最後の被告人質問があった。検察側との主なやりとりは次の通り。
-元被告と公判で対決しても大丈夫と思えるくらい強くなるという気持ちを持てたと。そういう気持ちになれた、1番の要素は何だったか。元被告の義妹、三枝子受刑者が自供したことだけだったのか。
「三枝子がしゃべったことで押してもらえた気持ちはあったんですけど、そこから後は、三枝子が知らない事実ばっかりで、感謝した分、私が引き継いでやっていかないと、という気持ちがありましたし…。やっぱり調べ官に支えてもらったところがすごく大きかったと思います」
-どう支えられたという認識か。
「リアルタイムで私を見てくれている調べ官からしたら、私が何を言いだすか分からない、何を考えだすか分からないという状況だと思うので…。(今より)もっと美代子のことしか考えられてなくて、調書で『美代子と呼ぶ』と言っても、何日か後には『何でお母さんって言ったらあかんの?』とか、反省していると言いながらもやっぱり姉(仲島茉莉子さん)は嫌いという気持ちを言ったりしてたので、そういう私に対して、否定するでもなく、本当に付き合い続けてくれました。一緒に悩んでくれてるけど、落ち込んでしまわないように支えてくれて、方向性も一緒になって探してくれたと思います」
-今話したのは、警察の取調官とその立会人のことですね。
「はい」
-あなたの中にいろんな葛藤があったと思うが、取調官の見方に誘導されたことはあったか。
「いえ、事件に関しては、私の方がしょっちゅう、『(記憶に)自信がないので他の共犯者は何て言ってる?』とか『証拠や材料を見せてほしい』と言ってたんですけど、いつも『先に自分から思い出すようにしろ。その方が自分の事実が話せるから』と言ってもらえてたので、最後の最後までその形を取ったので、自分の思い出した事実ということでここまで話せたな、と思います」