洲本5人刺殺公判 弁護側と被告の一問一答
2017/03/07 13:21
2015年3月に兵庫県洲本市で男女5人が刺殺された事件で、殺人と銃刀法違反の罪に問われた平野達彦被告(42)の裁判員裁判が14日、神戸地裁であった。平野被告は殺害理由について「電磁波攻撃を受けていたため」と述べた。
弁護側と平野被告との主なやりとりは次の通り。
-あなたは保護入院したことがある。入院の目的は何だと思ったか。
「『精神工学戦争』の人体実験をさらに続けるためだと思います」
-あなたは精神医療を信頼してますか?
「被害に遭った立場ですからね。全く信用していません」
-「工作員連中」が仕組んだことということですか?
「はい」
-でも、最初の入院は、あなたがなたで父親のバイクを壊したのが原因では?
「壊したというのは大げさで、シートに穴を開けただけです」
-母親が依頼して、保護入院になったこともあった。
「母が依頼したのではなく、現実は医師が入院を持ち掛けました。私が、日本の致命的弱点の情報を世界各国の情報機関に流していたので」
-告発の隠蔽(いんぺい)を図ってあなたを入院させたと。
「はい」
-この事件で、2人の精神鑑定医はあなたの症状を「リタリン中毒」と結論づけていることはどう思うか。
「おかしいと思います。これまでいろんな診断を受けたが、精神科医の診断なんて、ころころ変わる」
-あなたの「告発活動」とは。
「精神工学戦争、集団ストーカー犯罪などを人々に知らせる活動です」
-外国の人権団体などにも資料を送っていた。反応はあったか。
「この件は取り扱えない、と」
-協力的でなかったわけですね。
「何かを恐れているようでした」
-犯行時にあなたが持っていたボイスレコーダーにはあなたの声で「報復」と記録されていた。あなたや家族が苦しめられてきたことに対する報復ということ?
「はい」
-でも、あなたが言う「電磁波兵器」は被害者の家から発見されていない。
「工作員連中が撤収したんだと思います」
-事件前日の3月8日に行動を起こしている。
「はい」
-被害者の平野毅さんの家に向かったが、引き返した。
「はい」
-サバイバルナイフを使ったのはなぜ?
「単純に報復です。電磁波兵器をこれ以上使えないようにするためです」
-あなたは、事件当時、脳を支配される「ブレインジャック」状態だったと。支配されていない今は、事件をどう考えているのか。
「複雑な心境ですので」
-殺害は当然と思っているのか、まずいことをしたと思っているのかどっち?
「前日までは非暴力で活動してきましたので…。察してください」
-どう察したらいいのか。
「答えにくいです」
-まず毅さんから襲おうと決めたのか。
「そうです」
-8日深夜に一度引き返した理由は?
「分からないです」
-9日午前4時ごろまでは何をしていたのか。
「タバコを吸ったり、告発活動をしたりしてたと思います」
-そしてまず毅さんの家へ向かった。どこから入った?
「正面玄関です。何ら恥じることはないので」
-施錠は?
「されてなかったです」
-最初に(毅さんの妻)恒子さんを殺害した。
「はいそうです」
-その後に毅さんを殺害し、浩之さん方に向かったのは何時頃?
「午前7時ぐらいです」
-ハンドタオルを持っていった。
「注意をそらそうと思いました。(インターホンを鳴らしたら)浩之さんが出てきて、タオルを落として気を引きました」