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 東京株式市場の日経平均株価がバブル崩壊後の最高値を更新するなど、日本の株式市場が活況です。そんな中、兵庫県を含めた全国の上場会社が、複数の株式を1株にまとめる「株式併合」を進めています。株取引の円滑化に向け、個人投資家らが買いやすくするためのようですが、「何がどう変わるの?」「利点は?」と疑問は尽きません。株取引の基本とともに調べてみました。(横田良平)

 -そもそも株式って?

 「一言で言うと、株式会社のオーナーになる権利を持つことだよ。会社が新しい事業やサービスを始めたくても、手元にお金がないとできないよね。そんなときに、会社は自社のオーナーになる権利を株券などの形で発行して、資金を集めるんだ。株を買った人(投資家)は株主になる。つまり会社に出資して事業を応援するわけ。一方、会社はお金を出して応援してくれた株主に対し、利益の一部を配当や株主優待といった形で還元するんだ」

 -株の買い方は?

 「証券会社に口座を開いて、お金を振り込んでから買いたい会社の株を選んで買う。株価によって購入価格は違ってくるよね。株を取引するとき最低何株から買えるかを定めた『売買単位』も、会社ごとに違っていて、約10年前には1株~2千株と8種類もあった。会社によってばらばらだから、投資家がいちいち調べる必要があったんだ。2005年に新規上場した会社の株が大量に誤発注されて市場が混乱する出来事が起きたが、そんなミスを招く要因にもなり得るよ」

 -仕組みが分かりにくいと買う気もなくなるよね。

 「そこで誰にでも分かりやすくしようと07年から全国の証券取引所が売買単位の統一を進め、14年には100株と千株に集約されたよ。18年10月には、すべての会社が売買単位を100株に統一する予定で、すでに上場会社の94%が100株にしているんだ」

 -株式併合はどう関係してくるの?

 「取引所は売買単位の統一とともに、100株を買うのに必要な『最低購入価格』の範囲は5万~50万円が望ましいという指針を出している。株式併合は、会社が、株の最低購入価格をこの範囲内に収めようと行っているんだ」

 -どういうこと?

 「例えば1株100円の場合、売買単位が千株なら最低購入価格は100×1000=10万円になる。でも売買単位を100株にすると、価格は100×100=1万円となり、指針を下回ってしまうんだ」

 -確かにそうだね。

 「そこで、例えば10株を1株に束ねる『株式併合』を行うと、1株は10倍の千円になる。100株単位で売買しても1000×100=10万円で、指針の範囲内に収まるよね。もし5株を1株に束ねると、1株500円となり、売買価格は500×100=5万円。指針の範囲内に収まり、かつ最低購入価格も10万円から半額に下がるね」

 -なるほど。でも最低購入価格が下がる利点は?

 「株価の高い会社だと最低購入価格が100万円以上になる場合もあって、個人投資家では手が出しにくいんだ。最低購入価格が下がると、いろんな会社の株が買いやすくなるのは確かだね。手軽に株が買えると、株主の裾野が広がって活発な株取引につながるよ」

 -実際に効果はあるの?

 「兵庫の上場会社は、ほとんどが売買単位を100株にそろえ、株式併合も行うところが多い。16年に株式併合して最低購入価格を半額にした会社の財務担当者は『市場全体が活況なのもあるが、最低価格を下げたことで売買が活発になった』と話していたよ」

 「一連の取り組みは、会社にとっても投資家にとっても、株を売買しやすくするためなんだ。株式って、日本では賭け事と同じように見られる傾向もあるよね。そうではなく、会社の発展を後押しするために株を買う。分かりやすい仕組みにすることで、取引所や会社は株への理解が広がることを期待しているよ」

2017/12/9

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