テーマは鈴蘭台 「きたっ子むすめ」が北区長と対談
2019/08/20 06:00
ロータリー工事が進む鈴蘭台駅前
神戸電鉄鈴蘭台駅前を元気に散策してきた「きたっ子むすめ」の歳内愛満(あみ)さん(20)と宮崎愛韻(あん)さん(21)。まち歩きの締めくくりに昨年9月にオープンしたばかりの北区役所で谷真行・北区長に話を聞いた。(伊田雄馬)
-現在の駅前ロータリーはタクシーしか入ることができず、足が不自由な人やお年寄りは区役所を訪れるのも一苦労。
「2人もご覧になったと思いますが、駅前の整備工事が進んでいます。完成すれば車で乗り付けられるようになり、歩道もできて通りやすくなります」
-完成はいつぐらいに?
「本年度中を予定しています」
普段から駅を利用する2人には朗報で、宮崎さんは「駅まで車で迎えに来てもらう時の乗り降りが楽になりそう」と笑顔を見せる。
2人の関心事は、閉校した兵庫商業高校跡地(3・6ヘクタール)の利用方法。せっかくの機会なので、思い切って谷区長に尋ねてみた。
-広大な土地をどのように使うのか。
「北区は市内でも人口減が進んでいる地域。活性化のための施設にできればいいと考え、利活用方法を本庁と協議しています」
本年度中にも活用方針案を取りまとめるという兵商跡地。
宮崎さんは「子育て支援の設備ができたらいいと思う。あとは地域の人が集まれる公園もほしい」。歳内さんは「地産地消の拠点になる直売施設をつくっては」と提案した。
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ここで閑話休題。谷区長が逆に、2人に鈴ぶらの感想を尋ねた。
宮崎さんは「鈴蘭台のことをたくさん聞けて楽しかった。特に人が多くてにぎやかだった昔のことが興味深かった」
「『関西の軽井沢』ですね」と谷区長。「涼しくて暮らしやすい地理的条件は変わっていないのですが…」と続ける。
歳内さんは「住民みんなで盆踊りをしたり、花火をしたり…。地域コミュニティーができていて、とっても楽しそうだった」と話した。
ただ、北区では2人のような20~30代の若者の転出が深刻な問題となっている。就職後、職場に近い場所に引っ越してしまう若者が圧倒的に多いのだ。
谷区長は「企業の働き方改革が進み、生活の質が見直されるようになれば、自然が多く子育てもしやすい北区の魅力はきっと見直される。住みやすい街づくりを進めていきたい」と力を込めた。