大納会と大発会 平均株価最高値をつける年も

2015/01/07 16:48

 株式市場も、年末年始は休みがあります。その前後にある1年で最後の取引を大納会、最初の取引を大発会と呼びます。もともとは取引自体を指す言葉でしたが、最近は取引時間外に開催される式典の意味で使われることもあります。 関連ニュース 東証、午前終値1万9854円 上げ幅一時200円超 東証小幅続落、終値は4円安 欧州政局に警戒感 東証、午前終値は1万9717円 売り買い交錯、北朝鮮ミサイルも

 大納会と大発会の日経平均株価(225種)の動きを調べました。1981年以降で、大納会は上昇が20日、下落は13日でした。大発会は上昇が25日、下落が9日と双方とも上昇が目立ちます。
 加えて、大納会の終値が年初来最高値だった年が6回もあります。1年に取引が250日程度あることを考えれば、大納会での最高値率は際立っています。最近も2012~13年と2年連続で大納会が最高値でした。史上最高値である3万8915円87銭も、89年の大納会です。
 SMBC日興証券の太田佳代子クオンツアナリストは「上昇基調の相場が続くと、年末に『来年も株価が上がる』との期待が高まって、買いが集まりやすいのではないか」と分析しています。
 大発会が最高値の年も3回ありました。バブル経済がはじけ始めた90年と崩壊時の92年、リーマン・ショックが起きた08年です。大発会が高値の年は、経済面でいい年とはいえないようです。
 各地の証券取引所では、大納会と大発会に関係者を集めて式典を開き、市場や経済の発展を祈念します。東京証券取引所の大納会は、有名人のゲストを招くのが恒例です。昨年12月30日はNHKの連続テレビ小説「マッサン」でヒロインのエリーを演じる女優シャーロット・ケイト・フォックスさんらが参加。大発会は1月5日でした。東証の式典は一般の人も参加できますが、最近は事前の応募が必要です。
 1年を振り返り、年末年始を特別な気持ちで過ごした方も多いでしょう。大納会と大発会の株価の動きを見ると、投資家も年の初めと終わりの取引に特別な思いがあるのかもしれません。

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