指し値注文と成り行き注文 価格優先かタイミング優先か
2015/02/25 15:55
株式の売買や外国為替証拠金取引(FX)をする際は証券会社に注文を出しますが、その方法には2通りあります。価格優先の「指し値注文」とタイミング優先の「成り行き注文」です。それぞれメリットとデメリットがありますので、状況に合わせて使い分けるのがいいでしょう。
「どうしてもA社の株を5千円で売りたい」といったときに用いるのが指し値注文です。希望する売値と、株数を明示して注文します。
価格の刻み幅はその時の株価水準によって決まっていて、株価の暴騰や暴落を防ぐ「値幅制限」の範囲内なら好きな価格でOKです。買う場合も同様です。
希望する価格で売買をするので、想定外の損失を防ぐことができます。ただ期待したように相場が動かなければ、取引が成立(約定)しない可能性もあります。
いったん出した注文の有効期間は、当日だけとか1週間といった具合に複数あり、証券会社ごとに内容はさまざまです。注文株数の一部の取引が成立すると、残りの株数分は無効になり、注文し直さなければならないという証券会社もありますので、確認しましょう。
成り行き注文は価格をあまり気にせず「今すぐ売りたい」「今すぐ買いたい」という場合の注文方法です。
その時に出ている注文のうち一番高い価格で売り注文が、一番安い価格で買い注文が、それぞれ成立します。また指し値注文と重なった場合は、成り行き注文の方が優先されることになります。
成り行き注文は取引が成立しやすいのですが、相場変動が激しいときや取引が少ないときは予期しない価格で取引が成立することがあります。
株式市場では、午前や午後の取引開始前に出ている売買注文が全て成立するように株価がつく仕組みなので、取引開始前に成り行き注文を出すと前日や午前の終値とかけ離れた価格で取引が成立することもあります。