株式投資の指標(下) 買い時、売り時を判断する目安

2015/07/15 16:31

 今回は株式投資に有用な指標のうち「中級」と言えそうな指標をいくつか見てみましょう。いずれも毎日株価が変動する中で「そろそろ売り時」「買い時になりつつあるようだ」などと判断する目安になるものです。 関連ニュース 東証、午前終値1万9854円 上げ幅一時200円超 東証小幅続落、終値は4円安 欧州政局に警戒感 東証、午前終値は1万9717円 売り買い交錯、北朝鮮ミサイルも

 最初はサイコロジカルラインです。サイコロジカルというのは「心理的な」という意味で、投資家心理を数値化しようとして開発されました。
 この指標は一定期間のうち、ある株価指数や個別銘柄の株価が上昇した日数の比率を示します。
 期間は12営業日とするのが一般的で、日経平均株価(225種)が12営業日連続して上昇した6月1日には、平均株価のサイコロジカルラインが100%になりました。逆に12営業日続けて下落すれば0%になります。
 100%に近づくほど相場は過熱しており、株の売り時かもしれないと考える投資家が多く、0%に近ければ買い時だと思う人が多いということで、値動きの転換期を見極める参考になります。
 ただ過熱感が強まっていても強力な株価の押し上げ材料があれば上昇が続く場合があり、逆に、企業が経営危機に陥った場合などには、とめどもなく下がるケースもあります。
 サイコロジカルラインに似た、RSI(相対力指数)やストキャスティクスといった指標もあります。これらはいずれも100%に近ければ割高で0%に接近すれば割安であることを示します。
 相場全体の方向感を表す騰落レシオという指標もあります。5営業日や25営業日といった一定の期間に値上がりした銘柄数を、値下がり銘柄数で割って計算します。
 例えば、東証1部全体の値上がりと値下がりの銘柄数が同数だと100%になります。100%を大きく上回れば過熱、逆に大幅に下回れば割安ということになります。
 これらの指標には、それぞれ特性があるので、複数のものを併用して、投資判断の参考にするのが良いでしょう。

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