順張りと逆張り 考え方正反対、経験で使い分けを

2016/07/06 14:33

神戸新聞NEXT

 賢くもうけるためには、どのタイミングで株式などを売買すべきなのでしょうか。代表的な投資法に「順張り」と「逆張り」があります。

 いずれも価格変動の傾向に着目しますが考え方は正反対で、それぞれ特徴があります。株式を例に整理してみましょう。
 順張りは上昇傾向にある銘柄を購入し、さらに値上がりすることを期待する方法です。相場の流れに乗る無難さから心理的にも買いやすく、投資初心者に向いているとの見方もあります。
 ただ、株価の天井がいつなのかは予想が困難で、買ったすぐ後に下落に転じる恐れもあります。このため比較的短期で売買してもうけを確保する方法が一般的です。
 下落に転じた場合は早めに売って損失を最小限に抑える損切りも重要になります。損切りが遅れて損失が膨らむと、積み重ねた利益を上回り、結果として取引全体ではマイナスになってしまうこともあり得ます。
 逆張りは、あえて値下がり傾向の銘柄を購入して、株価の回復を待つ方法です。明確な悪材料がないにもかかわらず、相場全体の動向につられるなどして割安になっていると判断した銘柄を狙います。
 企業業績や過去の株価動向から「掘り出し物」を探る分析力が求められ、順張りに比べ高度な手法と言えそうです。
 逆張りは中長期の投資が中心で、値動き次第で大きな利益が期待できます。ただ、予想に反して下落が続けば損失を抱えることになります。
 株価はさまざまな要素で決まるため、いつ戻るか予想するのは困難です。上がるまで忍耐強く待つ必要があります。そもそも相場の流れに逆らって下落銘柄を買うには、勇気がいります。逆張りには精神的な強さが必要でしょう。
 株価上昇の流れに沿って値上がりを狙うか、値下がり時こそ買うチャンスとみるか。性格や経験に合った投資スタイル選びが重要です。

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