バイオ・医薬品株 革新的な技術開発で高騰も

2017/01/11 14:25

神戸新聞NEXT

 今回から業種やジャンル別に株式銘柄の特徴を整理していきます。1回目は「バイオテクノロジー・医薬品銘柄」を見てみましょう。大手製薬会社に加え、独自の研究を手掛けるベンチャー企業が存在感を示している点が大きな特徴です。難病治療など、近い将来に大きな収益に結びつく可能性がある、具体的な研究を行っている企業が注目を集めています。 関連ニュース 「駆除が大変」トコジラミ アース製薬に問い合わせ急増 国内外で被害拡大「活動のピーク前に対策を」 風邪じゃないけど鼻水が止まらない→花粉症に似てるけど実は違う?! 製薬会社に聞いた 保護者7131人に聞いた子どもの花粉症実感 10年前32.7%→現在42.6% 「勉強に集中できない」「夜眠れない」影響深刻

 政府が成長分野として期待する再生医療など、高度な医療技術開発を支援する姿勢を示していることも関連銘柄にとって追い風です。バイオ・医薬品銘柄に投資するメリットは、革新的な技術開発などのニュースで大きく株価が上がることです。ただ市場の期待を裏切れば急落の恐れもあるので注意が必要です。
 具体的な銘柄を見ていきましょう。大手・中堅では、アルツハイマー治療薬の開発を進めているエーザイ、スイス企業とインフルエンザ治療薬開発で提携した塩野義製薬、新型がん治療薬「オプジーボ」を手掛ける小野薬品工業などが代表格です。
 ベンチャー企業では、ミドリムシを活用した健康食品を製造販売しているユーグレナ、微細な粒子を創薬に応用しているナノキャリア、表皮や軟骨などの自家培養を手掛けるジャパン・ティッシュ・エンジニアリングなどが注目されています。
 政府の方針に株価が左右されることもあります。小野薬品は新型がん治療薬の売り上げ急増で、2016年4月には5880円まで株価が高騰しました。しかし、高額な薬価が問題になり、政府主導で値下げが決まったため株価が急落しました。最近は2500円前後で推移しています。
 一方で、政府は引き続き先進医療の研究を後押しする方針で、企業と大学が連携した新薬や新技術などの共同開発は今後も盛んに行われそうです。新たな試みや研究成果の発表といったニュースに注目することで、有力な投資先が見つかるかもしれません。

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