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朝、元気いっぱいの千葉ちゃん
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朝、元気いっぱいの千葉ちゃん

■被災地・福島で生まれた子猫

千葉ちゃん(6歳・メス)は、2015年夏、震災後の福島・警戒区域内で生まれ、母猫と一緒に保護された。

当時、神奈川県に住んでいた中村さんは、毎週末警戒区域に通い、残された猫や子猫を保護していた個人ボランティアのお手伝いをしていた。

同年9月、千葉ちゃんと千葉ちゃんの母猫はボランティアに保護され、東京に連れて来られた。しかし、当時シェルターは、過酷な状況の中、なんとか生き延びてきたような健康状態の良くない猫や極度に人なれしていない猫などでいっぱいで、とても子猫の世話ができるような状態ではなかったという。

「当時私は、うぅちゃんとごにゃちゃんという老猫を飼っていたので少し悩みましたが、小さな子猫1匹をしばらく預かるくらいなら、老猫たちも許してくれるだろうと思い、一時預かることにしました」

■病気が発覚、引き取ることに

中村さんは、千葉ちゃんのような『マスク猫』と言われる模様の猫を見たことがなかったので、『なんか面白い顔をしているな』くらいにしか思っていなかった。今は、『幻の猫』と呼ばれるほど警戒心の塊のような子だが、最初に預かった時は、初日からケージの中で一人遊びをし、中村さんたちにも特に臆することもなく、子猫らしいちょっとやんちゃな可愛い子だったという。

中村さんは、千葉ちゃんを預かりながら里親を募集した。しかし、感染症のコクシジウムが見つかり譲渡会に出られなかったり、その薬の影響で血尿が出たりした。診察の結果、先天性の腎嚢胞が疑われ、恐らく早い段階で腎不全を発症する可能性が高いと言われるなど健康上の理由から、このまま比較的留守の少ない中村さんのところにいたほうがいいのではないかと考えるようになった。その頃には老猫たちも少しずつ千葉ちゃんを受け入れたので、思い切って迎え入れることにしたという。

名前は、里子に出すつもりだったので、里親が名前を気兼ねなく変えられるよう、あえて思い入れが強くならないようにした。千葉県のお土産「ピーナッツ最中」の空き箱が大好きで、よくそこに入って遊んでいたので「千葉ちゃん」と名付けたという。

■家族の中心的存在に

先住の老猫たちのストレスケアをしながら、千葉ちゃん自身のコクシジウムの治療をするため、千葉ちゃんはケージで隔離生活をした。千葉ちゃんは、ケージの中でもまるでお猿さんのようにやんちゃに動き回り、とにかくやることなすこと可愛いし面白かった。

「ケージフリーになってからもやんちゃさは増し、とにかく笑わせてくれるのと、老猫、とくにごにゃちゃんのことが大好きで、ちょっとうっとうしそうにするごにゃちゃんとの絡みも微笑ましいなと思いました」

性格は極度のビビりで、来客があると必ず隠れてしまう。たまに隠れそびれた時はパニックになり、ところ構わず光の速さで逃げ回り、どんな隙間でも無理矢理隠れようとする。そのため友人の間では「幻の猫」と呼ばれているそうだ。

「そのくせ家の中では、一番小さいのに一番強く、天真爛漫でマイペース。超末っ子気質なんです。6歳になっても体重が2.55kgとかなり小さめで、いつまでも経っても子猫のようなキャラクターです」

千葉ちゃんはそのキャラの濃さ、特異な可愛さからいつも家族の中心になっていて、毎日笑いを振りまいてくれる。

「千葉ちゃんが被災地の保護猫であるということもあり、保護猫活動に興味を持って下さる方や仲間が増えました。千葉ちゃんは小さな体で世界を大きく広げてくれる偉大な猫です」

(まいどなニュース特約・渡辺 陽)

2021/8/26
 

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