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モタード仕様にカスタマイズされた「Light Bee L1E」
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モタード仕様にカスタマイズされた「Light Bee L1E」

電動バイクというと、「トルク不足」「バッテリーが長持ちしない」「重量バランスが未成熟」などが指摘され、国内バイクメーカーでは実用性のあるスクーターを出している程度で、これから急成長が期待できるカテゴリーのひとつ。

遊び心のある電動バイクはないものかと探していたところ、見た瞬間釘付けになったのがSUR-RON(サーロン)社の「Light Bee L1E」という、電動モトクロッサーをベースにした公道走行可能な電動バイク。ちなみにバイク愛好家としても知られる俳優・岩城滉一さんはいち早く取り寄せてカスタマイズして楽しんでいるそうです。

サイズは原付二種(125cc)で車重はなんと62kgしかありません。これがどれくらいすごいのかというと、例えばヤマハの原付きEVの「E-Vino」が68kg、同じ車格のホンダ「CB125R」だと130kg、トライアルの競技車両である「RTL300R」でさえ72.2kg(乾燥重量)と、「Light Bee L1E」の62kgというのがいかに軽量なのかがわかります。

■中国製の電動バイクで税込56万6500円は高いのか?

製造、販売しているSUR-RON社は、いまから7年前に中国で誕生した電動モトクロッサーに特化したメーカーで、2020年夏より日本のコハクジャパンがSUR-RONの正規総輸入代理店として販売開始。同社は中国製の電動アシスト自転車も輸入発売しています。

中国製の電動バイクと聞くと安価なイメージを持っている人もいるかもしれないですが、価格は55万6500円と国内メーカーの125ccスポーツバイクよりも高額。これには理由があり、バッテリーは世界的に信頼性の高いパナソニック製を使用していることや、フレームはアルミ鍛造で、サスペンションやブレーキなどの足回りはダウンヒル用の本格マウンテンバイクのパーツを使用しているためです。品質の高さから中国国内だけではなく、北米やカナダ、ヨーロッパでSUR-RONの電動バイクは一大ブームを巻き起こし高い評価を得ています。

パナソニック製のリチウムイオンバッテリー(57.6V/31.9Ah)は装着状態、取り外し状態のどちらでも充電可能。充電時間は家庭用電源で3~4時間で、メーカー公称の最大走行距離は100㎞(20㎞/h)ですが、コハクジャパンによると実際は65㎞程度とのことです。例えるなら、新橋駅から横浜駅を往復できる距離ですので、日常の足として使うには十分のポテンシャル。

125ccの車格にマウンテンバイクの足回りで大丈夫なのか? と思いますが、最高速度は75㎞/hで車重が62kg、さらに一人乗りということで問題はないでしょう。

■17インチタイヤのモタード仕様はカスタマイズモデル

SUR-RONのLight Beeシリーズには、今回紹介している原付二種(125cc)の「Light Bee L1E」だけでなく、競技専用の「Light Bee X」「Light Bee S」、原付一種(50cc)の「Light Bee L1J」などもラインアップされていますが、売れ筋はやはり「Light Bee L1E」。これは原付一種だと最高速度が30㎞/hになり、車線数の多い交差点での二段階右折という制限があるから原付二種が人気だとのこと。ただし「Light Bee L1E」は原付二種ですが一人乗りの設定になっています。

「Light Bee L1E」の標準仕様はブロックタイヤのオフロード仕様。タイヤサイズはフロント、リアともに70/100-19。それに対してモタード仕様にカスタマイズされたものは、タイヤサイズはフロント70/90-17、リア90/80-17で、リアスプロケットの歯数は48Tから58Tに変更。モタード仕様はオプションパーツとして、タイヤ、ホイール、ブレーキディスク、スプロケット、チェーン一式6万2920円で販売しています。

■最大定格出力5KWでも電動バイクらしく加速に優れキビキビ走れる

試乗する前に注意されたのが、「バイクを押して歩くときには必ずイグニッションスイッチをオフにする」ということでした。電動バイクの場合はオンの状態でも無音のため、押して歩くときに不意にスロットルを回してしまう恐れがあるからです。

公道まで押して歩いたときにすぐにわかったのが車重の軽さです。自転車ほどのハンドル切れ角があるわけではないけれど、感覚としては子どもや荷物を乗せた電動アシスト自転車を押している感じ。

連続定格出力は1KW=1.4PS(最大5KW=6.8PS)と125ccのバイクと比べると非力だと感じますが、電動バイクらしく低速からトルクが発生するため発進でもたつくことなく気持ち良く加速しました。ライディングモードは「エコ」「スポーツ」の2つのモードがあり、最高速度はエコモードだと50㎞/h程度でスポーツモードだと75㎞/hに設定されています。リミッターをカットしない場合はEUの規格である最高速度は45㎞/hまでに抑えられています。ライディングモードは走行中も切り替えができ、スポーツモードでは車重の軽さも相まってキビキビ楽しく走れました。

回生ブレーキも搭載されていて、まったく効かせない0から、1、2、3の4段階あり変更可能。試乗したバイクは2段の設定になっていて、スロットルを閉じるとエンジンブレーキのような感じの回生ブレーキが効いていたのがわかりました。

■試乗してわかった軽量な電動バイクのポテンシャルの高さ

前後サスペンションはマウンテンバイクのパーツを採用し、フロントはコンプレッション(縮み側)とリバウンド(伸び側)の両方を調整可能。リアはコンプレッションのみ調整可能で、ハード側にするとサスペンションの沈みがかなり制限され、調整幅の広さから、オフロードとロードの両方に対応できます。

試乗してわかったのが、乗っていてとにかく楽しいということ。なんといっても車重が軽いため取り回しがラクで発進は電動バイクらしく軽快。試乗したのはモタード仕様なのでさらにシート高も下がっていますが、標準仕様でもシート高が805mmともともと低く、シート幅も狭いため足つき性は良好。今回は公道走行のみでしたけれどモトクロスやトライアルのような遊び方もできるでしょう。

世界的な半導体不足とコロナ禍による自転車需要の高まりからパーツの供給が追いついてなく、さらにSUR-RONの電動バイクも売れ行き絶好調とのことですが、現時点では即納車可能。

「Light Bee L1E」は60分間だけですが、「レンタル819」でレンタルできます。レンタル時間が60分と通常のバイクレンタルと比べて短いのは、電動バイクだからそもそも航続距離が短いという理由と、電動バイクの素晴らしさを体験してもらうのが目的だから。レンタルして気に入ってその後に購入というパターンもあるそうです。

9月26日(日)には、電動モトクロッサー「SUR-RON」だけのイベントを埼玉県川越市モトクロスヴィレッジで国内初開催します。無料で観覧でき当日受付でLight Beeの試乗会もやっているとのことなので、興味がある方は試乗してみてはいかが?

(まいどなニュース特約・鈴木 博之)

2021/9/25
 

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