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発車を待つ北陸新幹線(May_Chanikran/stock.adobe.com)
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発車を待つ北陸新幹線(May_Chanikran/stock.adobe.com)

10月26日、JR東日本は同社の新幹線や特急列車の特別車両に適用しているグリーン料金、グランクラス料金の改定を発表しました。事実上の値上げになりますが、意外な事実も隠されています。

■そもそもグリーン料金、グランクラス料金とは何か

グリーン料金、グランクラス料金の改定に関する解説をはじめる前に、まずはおさらいからはじめましょう。JR東日本を含むJR各社は新幹線や特急列車に普通車よりもグレードの高い座席を有するグリーン車を連結しています。グリーン車に乗車するには乗車券・特急券とは別にグリーン券を購入しなければなりません。

新幹線・特急列車におけるグリーン券の料金(グリーン料金)の料金制度は大きく3パターン(JR北海道・東海・西日本・四国の各社内およびJR各社間にまたがっての利用/JR東日本相互発着区間およびJR西日本内の北陸新幹線/JR九州内のみ)に分かれますが、営業キロに基づき料金が変わる仕組みに変わりはありません。

近年、JR各社では豪華列車や新たな付加価値を付けた特別車両が登場し、グリーン料金は複雑さを増しています。JR東日本では北海道・東北・上越・北陸新幹線の一部列車にグリーン車よりもグレードの高いグランクラスを設定し、グリーン料金よりも高いグランクラス料金を設定しています。

また2020年3月に登場した首都圏と伊豆を結ぶ新型特急「サフィール踊り子」にはプレミアムグリーンとグリーン個室が設置されています。乗車にはそれぞれプレミアムグリーン料金、グリーン個室料金が必要です。

■値上げにより本州標準に近づく

さて2022年春から東北・山形・秋田・上越・北陸の各新幹線・JR東日本管内の特急列車のグリーン料金、グランクラス料金などが上がります。値上げの理由は利用状況および経営環境の変化とのこと。要するに新型コロナウイルス感染症による収入減をグリーン料金やグランクラス料金の値上げで少しでもカバーしたい、という気持ちが伝わってきます。

改定後のグリーン料金は以下のとおりです。

   ◇   ◇

【グリーン料金】

営業キロ100キロまで 現行1050円→改定1300円
営業キロ200キロまで 現行2100円→改定2800円
営業キロ300キロまで 現行3150円→改定4190円
営業キロ400キロまで 現行4190円→改定4190円
営業キロ500キロまで 現行4190円→改定5400円
営業キロ600キロまで 現行4190円→改定5400円
営業キロ700キロまで 現行4190円→改定5600円
営業キロ701キロ以上 現行5240円→改定6600円

※「成田エクスプレス」は距離にかかわらずグリーン料金は2800円になります。

   ◇   ◇ 

値上げ幅をどのように捉えるかは人それぞれでしょうが、実は営業キロ100キロまで~600キロまでは「JR北海道・東海・西日本・四国の各社内およびJR各社間にまたがっての利用」バージョンと同額になります。現在、JR東日本ではJR北海道・東海・西日本・四国よりもグリーン料金が全般的に安いのです。

JR東日本は2002(平成14)年12月に開業した東北新幹線盛岡~八戸間の利用促進を狙い、新幹線・特急列車のグリーン料金の値下げを行いました。設定時は100キロまでが1000円、200キロまでが2000円のように、わかりやすい値段設定も特徴でした。

■値上げをしてもまだJR東日本の方が安い?

なお今回の値上げにより、完全に「JR北海道・東海・西日本・四国」バージョンに一致しているわけではありません。改定後のグリーン料金701キロ以上は6600円ですが、「JR北海道・東海・西日本・四国」バージョンは600キロまでは5400円、800キロまでは6600円、801キロ以上は7790円です。つまり、改定後も遠距離ではまだJR東日本が安いという結論に至ります。

いずれにせよ、2022年春以降のJR東日本におけるグリーン料金、グランクラス料金の算出の際には十分ご注意ください。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

2021/11/14
 

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