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文庫本にもフィルムを貼っていきます(画像提供/笠岡市立図書館、Twitterよりキャプチャ撮影 ※協力:新潮社)
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文庫本にもフィルムを貼っていきます(画像提供/笠岡市立図書館、Twitterよりキャプチャ撮影 ※協力:新潮社)

 「小学生からの『本にフィルムをはるところが見てみたい!』というリクエストにこたえて」、笠岡市立図書館(岡山県)ツイート局(@kasaoka_lib)が10月20日Twitterに投稿した、流れるような手さばきで本に保護用フィルムを貼る動画が大きな注目を集めました。ツイートは、ひと月近くたった今もいいねがつき続け、11月18日現在、いいねは1.7万件に、動画再生回数は23.1万回に達しました。

 話題になった動画にあわせて、「文庫本のフィルム貼り」と「(パンフレットなどの)薄い本や冊子のフィルム貼り」の様子も投稿されています。

 いずれも2分前後の短時間でブッカー(本へのフィルム貼り)作業の手順が簡潔にまとめられています。何より、司書さんが瞬く間にフィルム貼りを完成させる姿が鮮やかで、「空気を抜くために定規でスィーンてやるところが格好いい!!」「延々見ちゃう。美しいお仕事ね」と見惚れる人が続出しました。さらに「フィルムを買って放置しているのでこれを参考に貼りたい」との声も寄せられています。そこで、実践のコツを、同館司書の原田恭江さんに伺いました。

--初心者さんに向けて、上手に仕上げるためのアドバイスがあれば教えてください。

 まず、固いプラスティックのものさしは気泡が入りやすいので、動画で使用している、端にフェルトのようなやわらかいシートがついたブッカー専用のものさしを使っていただければと思います。お家なら、布巾などをものさしに沿わせますとハードカバーの溝などにもフィルムが良く沿って吸着しやすくなると思います。

--フィルムと表紙の間に気泡ができてしまいがちです。

 多少気泡ができても、ものさしで追い出すこともできます。はさみも切れ味の良いものを使うのが大事です。また作業の際は、本を定位置に置いたまま自身の体勢をあちらこちらに動かすのではなく、各工程でその都度、本そのものを自分が作業しやすいベストポジションに動かしてやると、上手くいきます。

--もともと小学生の要望に応えてこの動画をツイートなさったそうですね。

 実はこちらの動画はコロナ前に、一般の方に向けた「ブックカバーを貼ろう」というイベントのために作ったものです。その時、一度Twitterにアップしていましたが、さほど反応はありませんでした。今回、小学生が「図書館学習」として当館を訪れることになり、事前に「本にフィルムをはるところが見たい」というリクエストをいただいたので、では帰宅後に家族と一緒に見てもらおう!と訪問当日に動画を再掲しました。

--投稿に大きな反響がありました。

 驚いています、最初は100件のいいね、でも凄い!と皆で喜んでいたのに、ぐんぐんいいね、がついて…。ブッカーというアナログな作業がネットで受けたのが面白かったです。電子メディアは読み上げもできるなど読書の可能性が広がると思いますが、やはり紙の本が好きな人たちもいるのだなあ、と改めて思いました。

   ◇   ◇

 ツイートにたくさんのコメントがついたことに、「動画を見て、自分も図書委員をやっていたとか、図書館にまつわる記憶を思い出してくれた人が大勢いて、こんなにブッカー作業経験者がいたのだな、と感慨深かったです」と語る原田さん。さらに、「お子さんと一緒にこの動画を見ています、という方もいて、ご家庭内で本や図書館について話題にしていてくれたら嬉しいなあと思いました。フィルムはネットや文房具屋さんで買えますので、やってみたいなと思われた方はぜひ」(原田さん)と答えてくれました。自分の手でフィルム貼りしてみれば、より一層、その本が大切に思えてくるのかもしれませんね。

(まいどなニュース特約・山本 明)

2021/11/19
 

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