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よしっ、きょうはお仕事終わり!…日本の月間平均残業時間は10年前と比較し22時間減ったという調査があります ※画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)
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よしっ、きょうはお仕事終わり!…日本の月間平均残業時間は10年前と比較し22時間減ったという調査があります ※画像はイメージです(buritora/stock.adobe.com)

働き方改革が叫ばれている近年ですが、日本の長時間労働は是正されてきているのでしょうか。社員クチコミサイト「OpenWork(オープンワーク) 」を運営するオープンワーク株式会社が、同社サイトに寄せられた社員による残業時間と有休消化率のデータを集計したところ、この10年間で月間平均残業時間は22時間減少して24時間に。残業時間が最も減った業界は「建築、土木、設備工事」で、マイナス37.6時間になっていたそうです。また、有休消化率は全体で19%向上していることが分かりました。

調査は回答時現職の社員によるもので、2012年1月から2021年11月までの期間で集計。残業時間は34万2737件、有休消化率は34万6506件を対象データとしているそうです。また、業界別平均は各年50件以上の回答がある業界に限定しているそうです。

月間平均残業時間は2014年以降改善を続けているといい、10年前の残業時間は40時間を大きく超えていたのに対し、2021年は24時間となり、10年間で22時間減少しました。有休消化率についても、10年前は41%でしたが、2021年では60%と改善されているといいます。

また年代別の変化を見ると、10年前に最も残業していたのは20代(48.5時間)で、40-50代(40.1時間)と8時間以上の差がありました。しかし年を追うごとにその差は縮まり、2021年では20代が23.5時間で最も少なく、40-50代(24.3時間)と逆転しています。調査した同社は「若い世代を中心にワーク・ライフ・バランスを重視する傾向は強くなっており、また昨今ではコロナ禍によるテレワークも普及したことから、自分で業務時間を調整しやすくなったことも影響している可能性があります」と説明しています。

一方、有休消化率では20代と他年代の差が開く結果になったといいます。10年前は40%程度でしたが、2021年では20代が63.3%なのに対し、30代が57.4%、40-50代が56.0%と、6割のラインを境に差が開いているようです。同社は「2019年の法改正により、企業は10日以上の有休が付与されている労働者に対し年間5日間の有休を取得させることが義務付けられました。こういった強制力が若手の休みにくさを多少解消したのかもしれません」と述べています。

■業界別に見る残業時間推移

業界別に残業時間の変化を見ると、10年間で大きく残業時間が減少したのは「建築、土木、設備工事」のほか、「コンサルティング、シンクタンク」「放送、出版、新聞、映像、音響」「広告代理店、PR、SP、デザイン」「不動産関連、住宅」と続きます。いずれも10年前は60時間以上の平均残業時間でしたが、10年で30時間以上減少しているといいます。具体的には以下のような回答がありました。

   ◇   ◇

▽「働き方改革に熱心に取り組んでおり、5年前と比べて風土も変わった。しかし、他産業と比べると残業時間は長く、特に現場ではその傾向が顕著。業界全体で働き手の確保や契約内容の改善をすすめているが、さらなる推進が求められる。(文系、女性、清水建設)」<建築、土木、設備工事>

▽「働き方改革の影響を受けて、非常に働きやすくなった事はとても良いと感じている。以前は深夜残業が当たり前で残っている人ほど頑張って偉いと言った雰囲気がとても強く不満だったが、今は会社をあげて効率的に仕事をしてなるべく残業せずに早く帰るように促す施策等が実施されており、深夜残業については大幅に解消されている。(P&T、男性、アビームコンサルティング)」<コンサルティング、シンクタンク>

▽「私が入社した10年前は、いわゆる激務が常態化していたが、昨今の働き方改革によって会社全体としては大きく改善し、ワークライフバランスも取りやすくなった。しかし、一部のチームでは、まだまだ昔のような状態が続いている。これは、得意先のスタンスにもよるため現場努力だけでは完全な解決は難しいと思われる。(営業、男性、博報堂)」<広告代理店、PR、SP、デザイン>

▽「ここ数年でかなりの変化があり、残業時間管理は年々厳しくなっている。業務効率化の意識は上がってきており、理不尽な残業を強いられるようなことはない。あとは本人次第。(本社スタッフ、男性、野村不動産)」<不動産関連、住宅>

   ◇   ◇

なお、 2021年の残業時間が最も少なかったのは、「ファッション、アパレル、繊維」の13.5時間で、続いて「旅行、ホテル、旅館、レジャー」の16.1時間、「小売(百貨店・専門・CVS・量販店)」の17.5時間となっています。

■業界別に見る有休消化率推移

また、 10年間で有休消化率が大きく上がった業界は「証券会社、投資ファンド、投資関連」のほか、「建築、土木、設備工事」「不動産関連、住宅」「小売(百貨店・専門・CVS・量販店)」と続きます。10年前は2割~3割程度の有休消化率だったのに対し、大きくポイントを上げました。具体的には以下のようなコメントが寄せられていました。

   ◇   ◇

▽「年休は本当に取りやすい。最低限取得する日数については上司から促され、取ることができる。曜日も自由である。また通常の有休に加え、夏季休暇や、子供のイベント(運動会等)があったときに別で取れる休暇、親の長寿祝い休暇などもある。休んだ分がんばろう!という社風である。体調を崩し何日か休んだこともあるが、柔軟に対応してもらえる。(営業、女性、大和証券)」<証券会社、投資ファンド、投資関連>

▽「有給5日取得についてはほぼ強制的に実施される。加えて記念日休暇や他の独自の休暇についても、必ず取得させるよう強い指示が管理部門から現場の幹部クラス宛にきているようで、上司指示で無理やり休暇を取得する場面もある。全体的に休暇を取りやすい環境である。(施工管理、男性、鹿島建設)」<建築、土木、設備工事>

▽「休暇取得の推奨は、実際に必達目標を各人に課し、定期的に人事部から取得状況が部署長に送られ、未取得の社員に対し部署長からも働きかけをするよう強く求められる。残業についても単に時間短縮を社員に迫るのではなく、生産性を高めるための効率化提案等積極的に受け入れ、よいものは採用・即実践している。(開発、男性、三菱地所)」<不動産関連、住宅>

▽「最近力を入れて取り組んでおり、以前に比べて休みを取得しやすい環境が整いつつある。有給休暇を使い切るまではいかないが、部署ごとに取得率を公表することで、進捗の悪い部署が見える化され、急激に改善されてきた。(営業、男性、ファミリーマート)」<小売(百貨店・専門・CVS・量販店)>

▽「業務負荷はそれなりに高いが、年休は取りやすい。自分の担当業務次第で、仕事の負荷が高い時期低い時期がだいたい予想がつくため、それ以外の時期であればプライベートを優先させることも可能。特に年休は組合からのプレッシャーもあり、ほぼ全員年間20日は取得している。(営業部門、女性、トヨタ自動車)」<自動車、自動車部品、輸送機器>

   ◇   ◇

2021年で有休消化率が高かった業界は「通信、ISP、データセンター」「コールセンター、業務請負」「自動車、自動車部品、輸送機器」で、いずれも7割を超えているといいます。特に通信と自動車業界は10年前から6割以上の消化率で、さらにポイントを上げているそうです。

2021/12/25
 

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