退職代行サービスを利用した従業員側の理由は… ※画像はイメージです(kapinon/stock.adobe.com)
退職代行サービスを利用した従業員側の理由は… ※画像はイメージです(kapinon/stock.adobe.com)

ミイダス株式会社(東京都渋谷区)は、このほど「突然の退職」を経験した企業と利用した従業員に対する意識調査の結果を発表しました。同調査によると、退職代行サービスを利用した従業員側の理由は「自分から退職を言い出せる雰囲気ではなかった」が最多となりました。では、企業側が推測する理由はどのようなことだったのでしょうか。

調査は、退職代行サービスを利用された企業の人事担当者および、退職代行サービスを利用したことがある人(各100人)を対象として、2025年7月にインターネットで実施されました。

まず、従業員側に「退職を決意した理由」を教えてもらったところ、「職場の人間関係に課題を感じた」が44.0%、「待遇面(給与・福利厚生等)が期待と異なっていた」が43.0%となりました。

一方、企業の人事担当者に「退職代行サービスを利用された際の気持ち」を尋ねたところ、9割近くが「驚いた」(非常に驚いた54.0%、やや驚いた34.0%)と回答しました。

また、「突然の退職は、通常の退職と比べてどのような影響がありましたか」という質問に対しては、「他の従業員の業務負担が急激に増加した」(41.0%)や「退職手続きに通常より時間がかかった」(39.0%)が上位となったほか、「チームの士気に影響があった」(28.0%)という意見も見られました。

次に、従業員側に対して、「退職代行サービスを利用した理由」を尋ねたところ、「自分から退職を言い出せる雰囲気ではなかった」(36.0%)が最多となった一方、企業側が推測する理由としても、同じ理由が41.0%で最多となりました。

そこで、「突然の退職を、どのような取り組みがあれば防止できたと思いますか」と尋ねたところ、従業員側は「採用時のミスマッチを防ぐ仕組み」(38.0%)や「入社後業務が円滑に進むような支援(オンボーディング)」(30.0%)が上位となった一方、企業側は「採用時のミスマッチを防ぐ仕組み」「労働条件・職場環境の継続的な改善」(いずれも30.0%)に回答が集まりました。

続けて、企業側が考える「今後強化したい人事施策」としては、「採用選考時に職務内容をより詳しく説明する」(39.0%)、「入社後業務が円滑に進むような支援を実施・強化する(オンボーディングの実施・強化)」(38.0%)、「応募者のリファレンスチェックを実施・強化する」(37.0%)といった意見が上位に挙げられました。

一方、従業員側が退職した企業に対して、「実施もしくは改善してほしい人事制度」としては、「採用選考時に職務内容の詳しい説明」(38.0%)、「企業の離職率や転職者の割合の開示」(35.0%)が上位に挙がりました。

最後に、企業の人事担当者が「特に採用選考時に強化したい確認項目」については、「性格や価値観」(70.4%)、「ストレス要因」(57.7%)などに回答が集まりました。

なお、「入社前に把握できていれば良かったと思う応募者の情報」について、業務・職務内容の適性は「最優先で把握するべき」が37.0%、職場環境との相性は「最優先で把握するべき」が34.0%という結果になりました。

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【出典】
▽ミイダス株式会社