漫画やイラストの緊迫したシーンに欠かせない「血飛沫(ちしぶき)」の表現。デジタルツールが普及した現代でも、リアリティや勢いを生み出すのは至難の業です。そんな中、どこの家庭にもある“あるモノ”を使って楽しく、かつ迫力満点に描く手法を紹介した漫画がSNSで大きな注目を集めています。
投稿された作品『「楽しく血飛沫を描きたい人」を救う老婆』(作:ごりまつさん)は、X(旧Twitter)で公開されるやいなや、わずか数日で1.6万件以上の「いいね」を獲得するほどの話題となりました。
作品に登場するのは、創作の壁にぶつかった者を導く強烈なインパクトの老婆。彼女が「そんな時はこれじゃ!」と差し出したのは、なんと「輪ゴム」でした。
使い方はいたってシンプルで、まず輪ゴムをインクや墨に浸します。そして指でピンと張り、血飛沫を描きたい箇所に狙いを定め、「バチーン!」と弾くだけです。これだけで、デジタルでは再現が難しい、不規則でダイナミックな飛沫が完成します。
老婆は「子供の頃に輪ゴムで遊んでた時みたいで楽しいよ!」と、創作において忘れがちな“遊び心”の大切さも説きます。実際にこの手法を使うことで、老婆は見事に血飛沫を吐き出すように描かれるのでした。
読者からは「こんな描き方があったとは…!」「これは天才的だ」「すぐ試してみるわ」と絶賛のコメントが相次いでいます。そこで同作について、作者のごりまつさんに話を聞きました。
■子供の頃の創作といえば?→輪ゴム
ー「輪ゴムで血飛沫を描く」というアイデアは、どこから生まれたのでしょうか?
この「絵師を救う老婆シリーズ」というのは、大体が私の悩みを老婆が解決するという流れで制作しています。ただこのネタは「童心に帰るような、なにか楽しい創作方法ってないかな?」というところから始まりました。
そしてとりあえず「子供の頃の創作といえば?→輪ゴム」ということで、輪ゴムを墨につけてパチーン!と弾いたら血飛沫みたいになったので「あ、これは血飛沫の作り方だ!」と閃き、老婆と固い握手を交わしました。
ー1.6万いいねという大きな反響を呼んでいますが、この反応をどう受け止めていますか?
一言で言うと「やばい」です。伸びたこと自体はかなり嬉しかったのですが、生粋の心配性なので「真面目な技術発信アカウントと勘違いされてないだろうか…次の投稿とか酔っ払いで木を作ろうとかそんな話なのに…」と焦りました。
ただその後の経過としては私が思っていたより、老婆のハチャメチャなスタイルに対してポジティブなお声をいただくことが多かったのでよかったです。老婆も喜びの雄叫びをあげています。
ーこの手法に挑戦する方へ、コツや注意点はありますか?
注意点は画像にも書いてある通り、「飛び散る」「手が汚れる」ですね。これはもうガッツリ汚れます。テーマが「子供の頃に戻った気分で楽しもう!」なので、そりゃもう汚れます!えらいこっちゃです。
コツは【つけるインクの量】【輪ゴムを弾く勢い・方向】とか、その辺を自分なりに調整していただければいいのかなと。この方法をきっかけに、各々自分なりの血飛沫方法を生み出していただければ嬉しいです。
(海川 まこと/漫画収集家)























