
タブレット使い地域を取材 西脇小でICT授業


情報通信技術(ICT)を活用し新聞を製作する神戸新聞社の提案事業が27日、西脇小学校(西脇市西脇)であり、6年生約80人が2グループに分かれ、タブレット端末を使いながら同小木造校舎や播州織について取材した。木造校舎建設当時の卒業生や市民に話を聞いたり、播州織の工場で製造工程を見学したりした。12月までに新聞形式にまとめる。(敏蔭潤子、河尻 悟)
木造校舎の取材では、3棟が完成した1937(昭和12)年に同小児童だった西脇市下戸田の小林弘さんが「織物工場が建ち始め町が大きくなりかけた時期に建設され、見たこともない大きな自動車が木材を運んできた」と振り返った。
西脇区会館(同市西脇)周辺では、市民に街頭アンケートを行い「台風被害にも耐えて残っている」「木造は温かい感じがしてほっとする」などの意見を聞いた。神戸大学大学院の足立裕司名誉教授には改修後の校舎について質問し「木造建築は手入れをすれば、奈良や京都の建造物のように何年も維持ができ、その時代に合った建築に変えることができる」と説明を受けた。
6年富永真春(まはる)さんは「木造の良さを理解してもらえるような新聞を作りたい」と話していた。
播州織について取材する児童は、西脇市郷土資料館(同市西脇)を訪れた。学芸員の脇坂俊夫さんから播州織の歴史について話を聞きながら、タブレット端末で写真を撮影したり、熱心にメモを取ったりしていた。
また、オザワ繊維(同市堀町)の小澤國秀社長から、播州織の生地サンプルを手渡してもらいながら、現状や未来について聞いた。
東播染工(同市高田井町)に移動して工場を見学しながら製造工程を取材した。児童からの質問に、社員は「品質にこだわって作り続けたい。この中の1人でも、播州織に関心を持って将来、仕事に関わってもらえれば」と呼び掛けていた。
藤田悠樹君(12)は「播州織の特長やいいところが分かったので(これから作る)新聞に入れたい」と話していた。
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