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【特集】ギカイズム 近くて遠い議場の論理

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同志社大大学院・新川達郎教授
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同志社大大学院・新川達郎教授

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同志社大大学院・新川達郎教授

 兵庫県と県内41市町の計42議会の地方議員のうち約4割が他の仕事や役職を持ちながら活動を続けている。兼業議員の割合は報酬額が少ない議会ほど高い傾向で、小規模自治体ではなり手不足が深刻化している。今の地方議員に求められている役割とは何か。地方自治に詳しい同志社大大学院の新川達郎教授に聞いた。

 -議員に何を求めるか。

 「住民から多くの権限が負託され、共通の利益を代表しているという意識が大事。もちろん政治家として実現したいことを持っていないといけない。2000年以降の地方分権改革で市町村の仕事が増えた。議会もさまざまな問題に対処する必要性が生じ、議員の関わりも大きくなっている」

 -県内議員の4割が兼業となっている。

 「全国的な傾向とも合致する。大都市や都道府県の議員は活動の幅が広く、専念せざるを得ない。一方で町村は自治体全体が見渡しやすく、審議時間も比較的短い。報酬額が少なければ、兼業か年金生活者が議員の条件になってしまい、兼業は時間を自由に使える自営業が中心になる」

 -望ましい議員の在り方とは。

 「兼業は(議会外の情報が入り)時代の変化に敏感になり、望ましい面もある。だが、地方分権改革で自治体の規模に関係なく、積極的に当局の政策に関わり、監視しないといけなくなった。ボランティア的な活動は限界があり、兼業の余裕はないとの批判もある。できる限り専業が求められる時代になっている」

 -議員報酬をどうするかも課題となっている。

 「兼業しなければ生活できないほど少ない報酬額にも問題がある。議会の会期は年間数十日だが、その他にも登庁しなくてはならない会議などがある。報酬を増額すれば、なり手不足の解消になるかもしれないが、議員に対する根強い不信感があるので難しい。払拭(ふっしょく)するためにも、議会が積極的に役割を示していかないといけない」

(聞き手・若林幹夫)

2018/11/9

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