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職員の欠格条項を定める地方公務員法16条の条文
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職員の欠格条項を定める地方公務員法16条の条文

 神戸市環境局の男性技術職員(33)が8月末、大阪市内の公園で複数の女児の足首を触るなどしたとして、強制わいせつの疑いで大阪府警に逮捕された。これについて神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に、「この職員は6年前にも同様の事件を起こしている。神戸市はなぜ採用したのか」との疑問の声が寄せられた。関係者に取材を進めると、採用の経緯が明らかになる中で、想定外の事実も判明した。

 共同通信の配信記事によると、職員の逮捕容疑は今年3月、大阪市内の公園で遊んでいた小学校低学年の女児数人の足首やふくらはぎを触ったり下着をのぞいたりした疑い。周辺の防犯カメラの画像から職員が浮上した。警察の調べに対し、容疑を否認している。

 過去の記事を調べると、大阪市職員だった2014年10月にも、公園で友人と柵の上を歩いて遊んでいた小学校低学年の女児のスカートの中をのぞいたとして、府迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されていた。同市に確認すると、同年11月28日付で、同じ内容を理由に職員1人が停職2カ月の懲戒処分となっていた。

 職員が神戸市に採用されたのは、翌15年4月1日。市によると、通常、職員採用時に過去の処分歴の申告は求めない。禁錮刑以上の判決を受けた場合など、地方公務員法上の欠格条項に該当しない限り、採用試験を受験できる。

 懲戒免職となってから2年未満の人が同じ自治体の採用試験を受けることはできないが、別の自治体は受けられる。総務省は「懲戒免職の基準は自治体によって異なるので、受験を制約していない。採用試験時に、公務員としてふさわしいかどうかを慎重に見極めてもらう」と説明する。

 14年10月の職員の逮捕は実名で報じられた。神戸市は職員の処分歴を把握していたのか。答えは「採用試験当時は、まだ逮捕も処分もされていなかった」。今回の取材で、職員は14年9月に神戸市の採用が内定し、その後逮捕されて大阪市の懲戒処分を受けていたことが分かった。

 採用決定後、入庁までに公務員としてふさわしくない行為が判明した場合は、内定が取り消されることがある。神戸市人事課の担当者は「入庁前に情報を得ていれば、内定を取り消していた可能性が高い」と話す。

 神戸市は現在、インターネット検索などで受験者の処分歴を調べ、他都市で懲戒免職処分などを受けた人は採用しない方針という。ただ、実名で報じられていないケースもあり、知られない限り、処分歴は問題にならない。

 同課の担当者は「倫理観の高い職員を採用したいが、欠格条項に該当しなければ法律で受験が認められている。処分歴を調べるにも限界があり、悩ましい問題だ」と指摘する。

 職員の処分について、同課は「事実関係を確認し、厳正に対処したい」としている。

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 神戸新聞社は、読者の投稿や情報提供を基に取材を進める双方向型報道「スクープラボ」を始めました。身近な疑問や困りごとから、自治体や企業の不正告発まで、あなたの「調べてほしい」ことをお寄せください。LINEで友だち登録(無料)した後に投稿できます。皆さんと一緒に「スクープ」を生み出す場。ご参加をお待ちしています。

2020/10/3
 

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