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神戸製鋼改ざん問題

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石炭火力発電所の増設が計画されている神戸製鋼所神戸製鉄所=神戸市灘区(2016年11月)
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石炭火力発電所の増設が計画されている神戸製鋼所神戸製鉄所=神戸市灘区(2016年11月)
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 神戸製鋼所(神戸市)がアルミニウム製品などのデータを改ざんした問題で、同社が同市灘区で2021年度からの稼働を目指す石炭火力発電所の増設計画(2基、合計出力130万キロワット)に遅れが生じる可能性が出ている。データ改ざん問題を公表して15日で1週間。この間にも新たな不正が見つかるなどして批判は強まっており、建設に必要な環境アセスメントの手続きが一時ストップした。電力事業は「稼ぎ頭」の一つだが、同社の収益計画に暗雲が立ちこめてきた。(高見雄樹、小林伸哉)

 電力事業は2002年に神戸製鉄所内に石炭火力発電の1号機が稼働。04年稼働の2号機と合わせ、最近は年間150億円前後の安定した利益を同社にもたらす「経営安定化の柱の一つ」(川崎博也会長兼社長)だ。建設機械や鉄鋼事業の不振により赤字となった16年度決算で、電力事業は130億円の黒字だった。アルミ・銅の120億円を上回り、事業別で最大の利益をたたき出した。

 だが、データ改ざん問題が発覚し、兵庫県は増設計画の環境アセスメントについて「神戸製鋼の信頼性が大きく損なわれた。同社提出の調査データや算定条件などを精査する」と判断。16日の環境影響評価審査会の部会と、20日の芦屋市民対象の公聴会の延期を決めた。県のアセスは専門家による審査会の答申などを経て、来年1月に知事が意見を出す予定だが、県の検証方法と時期は未定で、このスケジュールに不透明感が漂いだした。

 神戸大大学院の島村健(たけし)教授(環境法)は「環境アセスは信頼を前提とした制度。神鋼の信頼性が揺らぐ状態のまま設置認可されるべきではない」と指摘する。

 鉄やアルミなどの素材事業は景気の波を受け、業績の振れ幅が大きい。神戸製鋼はアルミのデータ改ざんが発覚した真岡(もおか)製造所(栃木県真岡市)の近くでも、19年度の稼働に向けてガス火力発電所を建設している。神戸での発電所が22年度に完全稼働すると、電力事業だけで毎年400億円程度の利益を生むという。

 神戸では環境アセスと並行し、今年10月末に神戸製鉄所の高炉を止め、来年秋ごろに跡地で発電所を着工する計画だ。同社は増設発電所の稼働時期への影響について「現時点では分からない」(秘書広報部)としている。

2017/10/16

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