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神戸製鋼改ざん問題

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製品データ改ざん問題の会見で頭を下げる(左から)神戸製鋼所の門脇良策経営企画部長、川崎博也会長兼社長、水口誠専務執行役員=6日午後、東京都中央区京橋3(撮影・堀内 翔)
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製品データ改ざん問題の会見で頭を下げる(左から)神戸製鋼所の門脇良策経営企画部長、川崎博也会長兼社長、水口誠専務執行役員=6日午後、東京都中央区京橋3(撮影・堀内 翔)

 ものづくりへの信頼を揺るがした問題は、経営トップの引責に発展した。6日、データ改ざん問題を受け辞任を表明した神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長(63)。「多くの関係者に多大な迷惑を掛けた経営責任は免れない」と繰り返し理由を説明したが、隣に後継社長の姿はなく、異例の辞任劇となった。就任から5年。安定した収益構造を目指して変革を進めたが、社業の根幹を成すはずの品質問題で無念の退場となった。

 約170人の報道陣が集まった会見。冒頭、川崎氏は「一日でも、一人でも多くの人に変わったと思ってもらうためには、新たな体制でスピード感を持って変革を進めるのが最善と考えた」と、4月1日付での辞任を表明した。

 約1週間前、外部調査委員会から報告書の骨子を聞き取った際、あらためて経営責任を痛感したという。「誰にも相談せず、1人で決めた」と述べ、再発防止策をまとめた時点で体制を刷新すべきと判断。ただ、後継社長の発表がないことに質問が及ぶと「社外、社内の取締役とも相談して決めたい」とかわした。

 後継社長は、経済産業省が推す役員が有力とみられるが、取引銀行には別の役員を推す意見もあるという。抜本改革のため社外に人材を求める可能性もある。

 神戸製鋼は川崎氏の社長就任前の2013年3月期連結決算で、11年ぶりの経常赤字を計上。安定した収益構造を目指して鉄鋼事業の生産再編や電力事業の強化を打ち出す中で16年、グループ会社で試験値の改ざんが発覚した。社内調査で今回の一連のデータ改ざんが判明し、「とても残念だったが、社員の中から報告が出てくる結果になり、幾分救われた」と自負ものぞかせた。

 過去に総会屋への利益供与や、ばい煙データの改ざんなどの不祥事を繰り返してきた神戸製鋼。だが今回は、製造業の根本的な品質管理のずさんさが露呈した形だ。

 「当社はものづくりをなりわいにする会社。創業112年の信頼を失ったことは痛恨の極みだ。信頼回復には時間がかかるだろうが、必ずや新しいスタートを切ってくれると信じている」。川崎氏はこう強調して、会見場を後にした。(横田良平、今福寛子)

2018/3/7

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