連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

神戸製鋼改ざん問題

  • 印刷
石炭火力発電所の増設が計画されている神戸製鉄所=神戸市灘区灘浜東町(撮影・後藤亮平)
拡大
石炭火力発電所の増設が計画されている神戸製鉄所=神戸市灘区灘浜東町(撮影・後藤亮平)

 神戸製鋼所が神戸市灘区の神戸製鉄所で進めている石炭火力発電所2基の増設計画を踏まえ、神戸市は30日、大気汚染防止対策などを盛り込んだ環境保全協定を同社側と再締結した。昨年10月末から製鉄用高炉が停止していることを受け、ばい煙の年間総排出量を抑える一方、2基増設する発電所の稼働に合わせて引き上げた結果、旧協定より厳しい設定となった。(若林幹夫)

 石炭火力は二酸化炭素(CO2)の排出増加や大気汚染への懸念が強く環境省が対応を求めていた。これまでの協定は、既存の1、2号機が稼働前の1998年に締結。製鉄所全体で排出する硫黄酸化物や窒素酸化物、ばいじんの濃度と量の上限などを定めた。

 新たな協定では、増設した2基の稼働後、ばい煙の年間総排出量は、窒素酸化物が旧協定に比べ3%減の1457トン、硫黄酸化物が同3%減の706トン、ばいじんが同24%減の190トンとした。排ガスの測定項目に水銀濃度も加えた。

 また、今年3月に排ガス中のばいじん濃度が協定値を超えて1号機を停止させた際、公表が3週間後だったことを踏まえ、協定値を超えた際の対応として「速やかに公表する」ことを加えた。地球温暖化対策として、神鋼側が森林整備への貢献などに取り組むことも盛り込んだ。

 同社の石炭火力発電所は、2021、22年度に1基ずつ稼働させる計画。環境影響評価(アセスメント)の手続きは全て終了している。

【神戸市環境貢献都市課・田中保男課長】経済産業相から発電所の増設を前提とする勧告が出ている。環境アセスメントの手続きで神鋼が約束した協定値を順守させ、いかに環境負荷を低減させるかが市の役割になる。

【神戸製鋼・井上尚和企画管理部担当部長】協定値は国内最高レベルの厳しい内容。発電所を15年間稼働してきたノウハウを生かし、環境負荷を低減し、協定値を順守する努力を続けたい。

【住民グループの事務局を務めるNPO法人気候ネットワーク山本元研究員】再締結前の説明会開催など、透明性を確保した議論を求めていたのに応じられなかったのは残念。発電所が増設されるので、ばいじんが増えるのは明らか。環境保全の取り組みに逆行する。

2018/8/30

天気(8月22日)

  • 32℃
  • 27℃
  • 20%

  • 33℃
  • 25℃
  • 40%

  • 34℃
  • 27℃
  • 20%

  • 35℃
  • 27℃
  • 30%

お知らせ